2018年12月31日月曜日

大晦日。

楽しみにしていた『ボヘミアンラプソディ』
クイーンを知らない長女が付き合ってくれ 
一緒に観てきました。
兄の影響で聴き始め、何十年と繰り返し
聴き続けている楽曲も様々な葛藤から
生み出されたという背景が加わり、
新鮮な気持ちでアルバムを聴き直す年末です。

大晦日、年を越す、という感覚。
日本独特かもしれません。
若い頃、酷寒のカナダで迎えた新年や
兄の住む夏のニュージーランドのそれも

『ハッピーニューイヤー!!ヒューヒュー』
の後は案外あっさりしていました。

ご縁のある台湾も
(旧正月は盛大のようですが)
仕事は2日からなので、工場の社長である兄は
スタートに備え台湾での年越しとなります。

他の国はわかりませんので狭い見解ですし
やや内向きかもしれませんが、
大掃除や年賀状など、慌ただしく煩わしい
部分も含め”年を越す”ことが年輪のようで
気持ちも新たにリセットが出来るお正月、
自分には大切な儀式です。


去年と比べ今年はどうだったか、
来年はどうしてゆきたいか、

ちいさな店と工場はどちらも決算期なので
強制的に”結果”を振り返る苦手な作業が
待ち受けています。(苦笑)
"結果"は事実として受け止めねばなりませんが
もう過去です、と開き直る図々しさもないと
おそらく身が持ちません。(笑)

走り出す前に少し立ち止まり整理する時間。
現実は毎年同じような反省の繰り返しや、
未来の予測もつかないことなのですが、
あたふたする日常の”プロセス”については、
自分を受け入れつつも工夫を重ねてゆけば
それなりに積み重なりいつの間にか
見えてくるものもあるようです。 

積み重ねること、 
積み重ね方の大切さをより深く学んだ一年。
善きご縁にも多く恵まれました。

迎える年も良いこと、難しいこと、
折々を素直に感じてゆきたい、
と独り言ですが思っております。

皆様にも実り多き一年となりますよう
心よりお祈り申し上げます。

ベルカテナ
安味 哲志


2018年12月29日土曜日

仕事納め。

昨日は仕事納め、
のつもりが自分のケアレスミスから
工場へ戻りサッと事務作業して帰る、
のつもりも、人のいない寒い事務所を温めて
いる間に充電切れして・・・ZZZ
なんという始末の悪さ(泣)。


ちょうど仕事納めの素晴らしいタイミングで
生まれてくれた長女には半分眠りながら
おめでとうのメッセージだけは送りましたが。


もっとも、長女も友人との楽しい誕生日を
過ごしていて、様子はSNSでチェック。
当然ですがもはや父親の出る幕もないようで、
嬉しいやら少し寂しいやら。


午前の部?、工場も仕事納め。
例年以上の過酷な暑さなど、
本当に様々な出来事に見舞われた一年。
ひとまず全員元気でよし、としましょう。


小さな所帯ですので従業員一人ひとりの力に
依るところ大きく、
言い換えれば各自が変えてゆける、
とも言えます。
とてもニッチな汚れ仕事をしておりますが、
どんな仕事でも他人事とせず向き合ってみる。そこから課題も生まれる。
解決しようとする意志さえあれば、
そこに大きな学びや
素晴らしい人の出会いが待っている。
(これは店主としてのありがたい実学です)


従業員にもなによりもまず、この”プロセス”を
経験してもらいたいと思っており、文字通り、手を変え品を替え、上司風を吹かせて繰り返し
叱咤激励?をしております。
そのかわり、ガス抜き代の名目の領収書は
快く受け取ってますよ。(笑)


少し芽が出かかっていると感じるバディに
今年のMVP、
SWC OF THE YEAR を進呈。
ただし、発芽なので奨励賞としました。
広い世界へ繋げてほしいと切に願っています。


納会の前に、お客様へ年内にお渡ししたい商品を引き取りにジュエリー工房へ。
するとお渡しの品とあわせて
初めて僕が企画したコンセプトジュエリーも
年末の忙しい中用意していただいてました。
さすがの職人魂です!!


『K』


あらためてご紹介させていただきたいのですが
個人的には僕とベルカテナの”プロセス”が
ギュッと詰まっています。
記念すべきシリアルナンバーK001は
イニシャルKに、と企んでおりますが...。

おかげさまで新年を清々しく迎えられ、
とても感謝しております。


帰り際、時間もないけどせっかくなので
近所の仕入れ先へご挨拶に、と軽い気持ちで
立ち寄ったところ、一目惚れな出会いがあり
思わず後先考えずに..(泣)
全くの想定外でしたが、結果として
新年皆様をお迎えするにふさわしい準備が整い
ひとりで満足していました。

こちらもお楽しみに!!


Ted



2018年12月26日水曜日

いよいよ。

クリスマスも終わり、後は一気に新年への
カウントダウンモードへ。
デパートでは一晩でディスプレイをお正月へと
見事に変えてしまいますよね。凄いです。
トラックドライバーの友人から
クリスマスの夜は一気に搬入で戦争状態、
と聞いたことがあります。

See ya 

さすがにガラリとはいきませんが
一応、ちいさな店もクリスマス後の片付け。
元来、片付けの苦手な店主にとり撤収作業は、
なかなか気持ちを乗せるのが難しく、
スウェットに着替え、作業モードしても
スイッチオンまで時間を要し、
気付けば午前様。
クリスマスが終わってました。(苦笑)


お正月を迎えるディスプレイをイメージして
仕入れた商品が一足先に旅立ってしまい
急遽路線変更。
(もちろんありがたいことですが)


ならば、となると気が変わるのが面倒なとこで当初とは全く違う方向に落とし込むことになり
慌てて注文したところ年内入荷OK!!
結果オーライとしましょう。
ちょっと久しぶりなテイストの引き出しを
開けてみることにしました。
皆様の反応が楽しみです。
もっとも、これで仕事納めもワクワクな
"午前様確定"ですので皆様には
何事も周到な用意をオススメします。
最近、ワネストの中庭を囲んで、夜遅くまで
明るく灯す仲間が増えているので、
結構励みになります。


振り返ると今年もいくつもの
『あんなことしなければ』
があります。
僕の場合、ちょっとした焦りやイライラで
余計なことを招きがち。
きちんと反省しなければなりません。


良かれと思った事がとんでもないことに、
これは悔んでも悔やみきれません。
そんな時は自分だけなぜ?などと
視野も狭くなりがちですが
案外、誰かが見ているものです。
真価が問われる時、
他人事のふりをしてやり過ごそうとすると
誰も、誰からも救いの手を差し伸べられず
孤独を招き、負のスパイラルへと落ちてゆく。


人知れずじっと抱えている人ほど
他者への思いやりにあふれているのは、
きっと痛みがわかるから。

他者の絶望に希望の一筋を照らす。

やらなかったことより、
やってしまったことを悔いることの方が
はるかに大きいことも多々あります。

その痛い一歩が素敵な出会いを連れてきて、
楽しい乾杯をしていたり...

まさに"人間万事塞翁が馬"のごとし。

Ted

















2018年12月23日日曜日

悪い癖。

年の瀬の暖かい3連休。
暦通りな生活とは残念ながら縁遠いので
お客様から伺うずいぶん先の旅計画などに
キラキラしたイメージが湧いてきます。
どんな連休をお過ごしでしょうか?

例年通り年越しカウントダウンに向けて
have to do リストの加筆、修正の繰り返し。
貼り付けたはずのふせんがなくなったり、
自分の字が判読不可でやり場のないイライラも
来週がヤマ場?を迎えそうです。

整理の行き届かない我が人生を後悔する、
毎年この時期の恒例行事です。(泣)

もう少し上手な生き方をしたいものですが
そういうバタバタな中のほうが集中するのか
いいアイデアが閃いて、かえって仕事を
増やしてしまう悪い癖あり。

『お願いだから余計な仕事増やさないで。』
と、家人がよく深いため息をついています。

試験勉強前に机の片付けをはじめてしまう
現実逃避的自己防衛反応かもしれません。

もがきながらも気づけばいつの間にか
一波、二波と越え、昨夜の来年に向けた
打ち合わせでも少し視界が開けてきた感あり。

眠くて自宅まであと1キロというとこで
辿り着けず車で寝てしまった昨夜のように
ならぬよう前進してゆきたいものです。

Ted






2018年12月19日水曜日

さよならパパサンタ。

次女も成長してしまい、クリスマスイブの夜は
帰宅を遅くしてプレゼントをセットする儀式も
終わってしまいました。
娘がサンタさんに宛てた手紙を受け取り、
お返しにちょっとキャンディを添えておくと、翌朝プレゼントを見つけ嬉しそうに開けながら
『サンタさん、お手紙読んでお土産まで
くれてありがとう!!』
などと、思わずほっぺをツンツンしてしまう
かわいい時も過ぎてしまい少し残念です。


先日、取引先の近くでいいものを見つけたので
一足先に堂々とパパからのプレゼント。
こっそりしなくて良くなった反動からか、
おばあちゃんもどっさり洋服を買い込んだとの
情報も入っています(笑)

長女と誕生日が1日違いで覚えやすい取引先の
”永遠の青年”にちょっといたずらを、と
プレゼンを贈らせていただいたところ
なんとついに赤いちゃんちゃんこを着る
お歳になられるとか。
時の早さに戻らないこともひとつ、
また一つと増えてゆくわけです(泣)。


僕もサンタから最後にプレゼントが届いたのは
思えば次女と同じ小5でした。
朝、目覚めると枕元に置いてあった
トミカを数台積めるトレーラーを見つけた時の嬉しい気持ちは今でもよく憶えています。

あの頃、両親は毎年どうやって年を越そうか?と、お金のことに頭を悩ます真っ只中に
どんな気持ちで枕元に置いていたのか?
などはもし今、二人と話しが出来れば
案外、涙を流して笑えるのかも。
同じ経験者として(苦笑)。



”ベルカテナのクリスマス”
皆様にご協力をいただいた寄付先である
『NPO法人ゆめ・風基金』より
活動報告の冊子が届きました。


大きな天災が続いた今年、
必要なところへ必要なものをすぐ届ける、
という理念に基づき積極的に活動を続け、
障がい者の被災家庭に5万円を給付する、
という新たな試みもされたようです。
皆様よりお預かりした金額が


53,500円。


もし、突然全てを失った1家族の急場をしのぐ一助となったのであれば嬉しく思います。


皆様は既にご案内かもしれませんが
NPO法人への寄付行為は税控除の対象になるということも今回勉強させていただきました。
勿論、今回僕が申請することではありませんが
何故、ふるさと納税のTVCMが賑やかなのか
理解しました。


娘に負けじとまだまだ勉強です。


大先輩、布絵の平井先生も本日、
ワネスト教室後に恒例の忘年会で
ギター弾き語りをご披露されるようですし。
エネルギッシュな先輩達にも良い刺激を
頂いております。


Good day!!


Ted





2018年12月15日土曜日

無意味。

今週は寒い日が続きました。まもなく冬至。
すぐ暗くなりますのでワネスト中庭の
イルミネーションも早めの3時過ぎに
点灯するようセットしておりますので
暖かい格好でお楽しみください。
明るいうちは、中庭各所でひそかにカエル達が
ライブなどをくりひろげておりますので
ちょっと目を凝らして覗いてみて下さい。


ご挨拶に伺うことも多い季節。
大きな会社に贈り物をすると
『虚礼廃止のため辞退させていただきます』
という返信をいただくこともあります。
若い頃”ちょっと”外国暮らしをしたことがあり(笑)
帰国後はお中元やお歳暮などのいわゆる
日本文化的なことにいちいち”無意味””無駄”と噛みついていました。


たしかに無駄な側面もあるかと思われますが、
『ゼロかイチか』の無味乾燥な世界より
虚礼廃止といういわば自分側の都合を相手に
どう伝えるか?にこそしなやかさに
"粋"でありたいな、と感じています。
日頃は慌ただしくなかなかお会い出来ませんが
会話のちょっとした1コマを思い出して
おいしいものを届けていただいたり、
この季節に僕と同じことを思い出していると、
そっとお花を添えてくださったり。
取引先がお客様へのクリスマスプレゼントを
ドンと送ってくださるなんてことも。

何事も根っこ次第。

Ted







2018年12月12日水曜日

24K

最近、家で娘達に話しかけると
『今の話し方××おじちゃんにそっくり~』
TVを見て笑っていると
『うわー、今のマジ××おじちゃん』
などとよくイジられます。
(自分でもそう思いますが)


お客様とよく盛り上がる話題のひとつが
年を重ねると親兄弟に似てくること。
我が家のイノシシさんも義母に、
娘達も僕のあしらい方がどんどんママ似に(泣)


『パパのそういうところがチョーウザい』
とちょくちょく言われることに閉口しつつも、
(もしかして反抗期かな?)
自分も親父に同じようなことよく言ってたな、
と、親父と同じくバツ悪く佇んでいます。(笑)


生い立ちはなかなかに切っても切れないもの、

そこから新しい循環を生み出そうと歩んでいる
作家さんの商品をウインドウでディスプレイし
ご紹介中です。


24Kirico


9月のギフトショー最終日午後に急遽駆け込み
早足で会場をまわり、取引先との挨拶も済ませ
出口に向かう最後の最後で目に飛び込んできた
美しいデザインのバッグ。
機能性を追求していない(大変失礼ですが)、
”売りにいっていない”感じに射抜かれました。
(こういうものに弱い?店主)


『エゾシカ革のバッグです』


撤収作業の中で伺った聞き慣れない言葉。


『1週間以内に夢で見たら、いらして下さい』
などとお客様には冗談のようにお話ししますが
仕入れにおいては”夢に出るか”が基準ではないにしろ”余韻”は大切にしています。
意外と慎重に(少ない予算の関係もあり)
吟味を重ねているつもりですが
最終的には第一印象が消えないもの、
というような感覚を頼りに決めてゆきます。
その意味ではまさに頭から離れませんでした。(笑)


お父様が猟をして、小さい頃、親しんだという
エゾシカをテーマに定め、
野生の皮をなめす革づくりから始めたそうで、
形にするまでの道も大変でしたでしょうし、
だからこその楽しさや、過程で学ぶことも
多かったことでしょう。


僕が射抜かれたバッグについては


『エゾシカ革でこんなことも出来るぞ、
と表現することだけ考えて、売ることも考えずデザインに集中しました。』
と仰り、思わず笑ってしまいました。
楽しい出会いから自分の世界も広がってゆく、
ショップオーナーの醍醐味です。


イベント直前に発注をして間に合わせたい、
という我が儘にお応えいただいたばかりか
急な発送にもかかわらずお客様へどうぞ、と
ロゴ入りセーム革を同梱して下さいました。
こういうちょっとしたお気遣いの心は
間違いなく作品の細部に宿り、1つひとつが
お客様にとって愛着溢れるアイテムとなることと確信しております。


柔らかく温もりのある革に触れてみて下さい。



Ted











2018年12月8日土曜日

K001

粉まみれになる我が工場のシャワーは
屋外にあります。例年ですとこの時期は
浴びるのが辛いばかりか、最後にきちんと
水抜きをして水道の元栓を閉めないと
凍結してしまうので注意が必要なのですが
この冬は今のところ全く心配なし。
例年にない温かさですね。
もっとも個人的なバタバタぶりは例年通りな
師走です。
(苦笑)


『ベルカテナ』
という店名について、時々質問を受けます。
先代の母による造語なのですが、



ベル=belle 美しい
カテナ=katena 鎖、繋げる


美しいものを通じ響き合い、繋がってゆく、
そんな思いを込めていたようです。
とりわけ『女性が』と強調しておりました。


あえて化学用語katenaを使っていることに
もう1つの深く、熱い思いが込められている
気がします。


似た者同士として。(笑)


大抵のことは慣れてしまうものですが
正直なところベルカテナというかなり女性的な
社名を名乗るのは、元来体育会系な自分には
しばらく恥ずかしかったです。

(学生時代の友人には今でも言いにくい。)


でも、気付けば名前に導かれるように
様々なことを繋げてゆく、
そんなことばかり考えてきたように思います。
簡単に良い結果をもたらす能力もないの、
ひたすら小さな灯りが消えぬよう、
消さぬよう...
何度か消えかかりました。(笑)


そんな時に”芯”を見つめることを学びました。
大切なもの、大切な人、
少しずつ削ぎ落され、以前よりはシンプルに、
正直に、向き合えるようになったと思います。



谷間に立ち込める深い霧。
青く澄み渡る大空が広がっていることも、
霧の下からは見ることが出来ない。


同じこともどちらから見るか?
で全く見え方は変わるものだと、
子供の頃から乗り物はいつも窓側な僕が
雲下に広がる美しい景色を眺めつつ、
少し大人な?哲学的思考に浸ってみたり...。


大山時代のスタッフさんから荷物が届く。
そんな些細なことから、数年間考え続けてきたことの道が突然、すうっと繋がりました。

しかも母の命日に起きるなんて不思議です。
親思う、心にまさる親心、というところかな?
(笑)


『K001』


小さな頭で結構真剣に考え続けてきたのに、
気付いたことは拍子抜けな程にシンプル。
でも、シンプルゆえに広がりを持てそうな
感覚あり。
(上手くゆくかはわかりませんが)
なにより、取り繕う借り物の言葉探しではなく
すっと腑に落ちる感覚こそ、
ずっと探してきたものなので
なんだかとてもワクワクしてきました。
ってなんだかわかりませんよね?
まだその程度に収めておきましょう(笑)。


何が起きるかわかりませんし、
準備も大切ですもんね。(HAHAHA)


母が最後に遺した詩、


私が行ってしまい
きみがここに残ったら
知ってほしい
見えない薄いヴェールの向こうで
ちがう法にしたがって
私が生き続けているということを


きみには見えない
だから信じるんだ
私は待っている
たがいに気づき
ともにふたたび天駆けるときを
それまで君には君の人生を
思い切り生きてほしい
私が必要になったら
心の中で私の名前を
ささやくだけでよい


私はそこにいる


~コリーン・ヒッチコック~


いつも周囲を明るく照らす
wanpaku Kさんへ
心を込めて。


Have a wonderful weekend!!
Ted





















2018年12月5日水曜日

ご来場ありがとうございました。

エレベーターの鏡に次女と僕が同じ
左口の奥を噛む癖の顔で映り込み


『憧れてるの?』


茶化してみると、すかさず


『呆れてるの。』


と嫌な表情まで付けた韻を踏む返答。
思わず大笑いしてしまいました。


『ベルカテナのクリスマス』


寒い中、ご来場ありがとうございました。
お楽しみいただけましたでしょうか?
お迎えする側では笑顔がかわいいヨチヨチ歩きの男の子もボランティアスタッフ?に加わり
いつもワネストへきていただくお客様も
ご夫婦やご家族連れで来場され
終始クリスマスイベントにふさわしい、
温かい雰囲気に包まれていました。


店内では初の試み
”GALAチャリティーくじ”
後のことはあとで考えよう(苦笑)と
かなり豪華にしてみましたが
如何でしたか?
他店でお互いの賞品を目撃された方が
驚いて募金に来てくださったとか...(笑)
1等はなんと、前回はるまつりと同じ
82歳の女性が当選!!
(なかなか凄い確率かと)
レアな男性向けアイテムがピタリでしたり
こちらも一緒に楽しませていただきました。


前日に届いた遠方のお客様からの手紙。
有難いお言葉と当日参加出来ない旨、
そして2口分の募金が同封されておりました。
これだけでも今回のイベントに満足な店主。
お陰で久しぶりの深夜残業も頑張れました。
(笑)

当日もお客様から、
『素敵な企画に参加出来て嬉しい。』
というお声を少なからず頂戴致しました。
思いもよらぬ出来事でした。


素敵なお客様に支えられております。


くじにはオーナメントをプレゼントし、
店内のツリーに飾っていただきました。
温かい心のこもった53個のオーナメントが
ツリーを彩っております。
お子様連れのお客様がツリーをご希望され
今週末まで飾らせていただきますので
お立ち寄りの際は是非、ご覧ください。


皆様からお預かりしました募金、


53,500円


早速、『ゆめ風基金』にお届けしましたこと
謹んでご報告させていただきます。

皆様、本当にありがとうございました。
準備期間も短いジェットコースター的
ベルカテナ企画にご協力いただいた皆様にも
心より御礼申し上げます。

夢心地からボチボチ師走の現実に
自分を引き戻さねば...
ちらっ
ちらっ(1等??)


Merry Christmas!!

ベルカテナ
店主 安味 哲志



2018年12月1日土曜日

明日はイベントです。

水のある風景。
ワネストを訪れる皆様の感じる心地好さは
おそらく中庭の池にあると思います。
今でこそいつも水を湛えておりますが、
澱まぬようきれいな状態を保つために
大きな石を一つひとつ取り出して間引いたり、
藻がついては水を抜き、石を高圧洗浄したり
薬品もいくつか試してみたり・・・
大家さんの試行錯誤が詰まっています。


そうした努力の過程からもあらためて
水を循環させることが大事だと教わりました。


『ベルカテナのクリスマス』


自分にしては思い切ったイベント名です。
(苦笑)。
くすぐったい気もしますが、これもまた勉強、
あまり頑なにならず思えるようになったのは、
取引先の姿勢をせめて言葉遣いだけでもと、
真似してきたのが漸く板についてきたのかも?
しれません。


高校生の時、少々やんちゃなサッカー部を
(笑)
どうやってまとめてゆこう?と悩んでいた時に
自分にとってのヒントは、意外なところから。
冷たくなったお風呂にドボンと飛び込み
慌てて”追い炊き”している中での気付き。


冷たい水に熱が加わると循環が生まれ、
徐々に温まってゆく、原理としては当たり前。
でも、そこから
”どんな時も自分が『火』でいてみよう”
と思い定めた事は、はっきりと覚えています。
(燃え盛るの火の玉をイメージしてました)
それなりに一生懸命考えていたのでしょうね。


ワネストへ移転してからも大家さんと同じく
試行錯誤の日々。
自分の選択に確信も持てませんでしたが
冷たくてもいつか暖まる日がくるのを信じ、
とにかく”水”が澱んでしまわないように、と
あの頃覚えられてよかった自灯明の術。(笑)
意外と人生は繋がっています。


イベントにちからを貸して下さる皆様より、
『こんなこと挑戦してみます』と、
それぞれご報告がありました。
お客様も手伝って下さることもあるようです。
せっかくなので我々もちょっと違うこと、
を合言葉にチャレンジしようとおもいますので
どうぞお楽しみに。


いつもワネストへ足を運んで下さる皆様にも
日頃のご愛顧に恩返しが出来れば幸いです。
少しずつ、着実に、温かな循環が芽生えている
ワネストへ、よろしければお立ち寄り下さい。


イルミネーションはなにせ第1回。
こちらも勉強、とやや言い訳をしておきながら
今夜準備させていただきます。
のちに、『あの時はねえ。』と一緒に大笑い
できればすごく幸せだと思います。(笑)


Ted


























2018年11月28日水曜日

準備中。

早くも来年の年間カレンダーをチェックし
スケジュールを考えていた恵菓さん。
どうやら来年はGWとお盆休みがそれぞれ
10連休になりそうです。  
既にご存じで、旅を計画中なんて方も
多いのかもしれませんが、
ちいさい店にとってはなかなか難題です。
消費税増税も含め、"いのしし"年は 
穏やかでなさそうな予感。

彼らのスケジュールへ急に割り込んでしまった
今回のイベントも快く応援してくださり、
いつもと違ったメニューをご提供されます。
ファンの皆様どうぞお楽しみに。


毎年、出来る人に憧れ手帳を新調するものの、後半には空白ばかりとなってしまう僕も
さすがにイベントに向けて予定がビッシリ。
(笑)
そんな中ですが、
当日のメインディスプレイで初お披露目!!と
ご紹介したい商品のためにお出掛け中です。
こちらもかなりギリギリですが、取引先も
笑いながら

『なんとか間に合わせましょう。』

と約束していただきセーフかな?(笑)

心宿る商品がまた新たに加わります。
ご紹介の際は、またアツめ、長めのトークに
なることと思われますが、どうかお許しを。

そんな僕にいつも合わせてくれる人を待つ。
ソワソワした時間もまた特別。
つい夢中になりお渡しものを手に持ったままな
ことに後から気付き、相変わらず残念な自分を
北風に吹かれたまま歩く。

その一歩一歩があまりに貴重で、
イルミネーションも消えた街を少し遠回り。
はるか上空から眺める街のいくつかに
ご縁が繋がる点となり、結ぶと線になる。
どんな予期せぬ作品を紡ぐのかは
生き方を現すのかもしれません。

大切に積み重ねてきて良かったと
噛みしめながら。

Ted



2018年11月25日日曜日

ベルカテナのクリスマス。

ひょっこりはん風?なサンタさん、
届きましたでしょうか?

以前はDMも全部自分で作成していましたが
フォントのチョイス、大きさ、バランスなどが
少し変わっただけで印象が全く変わってしまう
難しさを重ねる度に痛感しました。
今は僕を担当してくださる広告事務所の女性に
自分のイメージを伝え、後はお任せ(丸投げ)、
出来上がりを楽しみにと甘えております(笑)

今回は

『観音開きでちいさいおうち』

これだけ。いい加減な指示ですよね(苦笑)
万事この調子ですが毎回イメージ以上になって
しかも早い。
今回はデザイナーも仕事を楽しんだ様子が
伝わってくる、いつも以上の出来栄えに。
DMも自分で安く、早く作れる時代ですが
自分以上にはなり得ない。
商品のご紹介でも、なるべくお金以上の
関係性をもとにお届け出来るようにと
心がけております。
少しでも早く皆様に見ていただこうと、
肩がパンパンになりながらも一日で発送作業を
終わらせました。
いい仕事には、つい乗せられてしまいます。
我が家でもクリスマスカードとして
飾ってくれてました(笑)

今回のDM はイベント告知ですが、その名も

『ベルカテナのクリスマス』

少し大きく出た感あり、ですが
ワネストへ来ていただいている皆様へ
感謝を込めて、お楽しみいただけるよう
頑張ります。

もう一回り。

Ted



2018年11月21日水曜日

セレンディピティ

今朝の別荘(プレハブ)は暖房が弱では
外気温が流れ込んできてベッド(簡易)から
抜け出せず、ぬくぬくくるまっていたら
非情にも先を急ぐドライバーに起こされる。
(泣)
グッと寒くなりました。


先週末は次女の音楽会でビデオ担当。
合唱を聴くだけで泣きそうになってしまうのは
チコちゃんによると共感力の向上と、
前頭葉の機能低下により感情のコントロールが
出来なくなるから~、とのこと。


子供の小学校行事は卒業式を残すのみ。
その間、10歳も年をとったことに...。


学校への道すがらにある本屋に立ち寄り
何かないかなぁ?と物色する。
こんな時は大抵自分で何かを抱えていて
ヒントを探していることが多いのですが
この時間が結構好きだったりします。(笑)
大抵1~2ページで催眠術にかかってしまい、
読みかけの本を積み増していますが
最近、油断をすると知らぬ間に我が家の
ネット売買部隊に召喚されていることも。
先日はユーモアがわからずお手上げだった
カート・ボネガットのコラムを出品したところ
即売だったわよ、と報告あり。
隊長にとっては単なるハードカバー。
僕にはカナダ時代の思い出ある作家。
欲しい人にとっては激安価格。おそるべし。
それにしても何でも売れるようですね。

そんな僕が久しぶりに一気に読了した


『乱読のセレンディピティ』


著者は自分の”こんな時”につい頼りにする
外山滋比古さん。
大抵、内容は覚えていないのですが、
言葉に触れたくなると手に取ってしまいます。
いわば、”言葉”の第一人者の外山氏に


”本は読み捨てでかまわない。”
”本を読んだら、忘れるにまかせる。”
”本は風のごとく読むのがよい。”


と述べられ、心がグッと軽くなったら、
久しぶりにクルクルページをめくれました。


ところでセレンディピティ。
僕は馴染みのない言葉でしたが
思いがけないことを発見する能力、
という意味で
科学分野で失敗が思わぬ大発見につながった
ことなどに使われるそうです。


100点満点を求めてしまうとどうしても
窮屈になります。
100点からの減点をおそれてしまうあまり
第三者に自らの大事な決定を委ねるように
なってしまっては、客観的とは名ばかりで
失敗を失敗と気付かないようになってしまう
ような気がして、もっと根が深い。
本当の失敗は痛い。

今の実力が30点でもなんとか寄せ集めて
120点にする。
そんな気持ちを持っていたいな、
などと久しぶりの達成感を借り生意気にも。
 
Ted








2018年11月17日土曜日

カタチに。

娘の部屋も遅れていたハロウイーンから
クリスマスの衣替えも済ませたようです。

店内も少しずつ、さりげなく、
赤い帽子のグッズを散りばめております。

近年は雑貨屋さんでもクリスマスムードは
控え目。ある意味、イベントとして定着したと言えるでしょう。
売る側としては案外仕入れるボリュームなども難しいところがあったりなのですが
やはり店内に赤いアクセントを散りばめてゆくと気分も高まります。
大切な方へのちょっとしたプレゼント、
そんなことをイメージして集めております。
お役に立てたらなによりです。



12月に入るとあまりに慌ただしいので
バタバタとこなすことで精一杯になりがち。
なので11月は来年へ繋げてゆく取り組みを、と毎年考えるのは、あまりに早い時間の流れに楔を打ち、抵抗を試みたい気持ちの
現れかもしれません。(笑)

ひらめき、というと少し大袈裟ですが、
今まで自分なりに”先”を見ていつの日か...と
頭の片隅に置いていたものが通電するような
繋がりを見せ始めることが時々あります。
現在いくつかを同時進行でカタチにしようと、日々送られてくる段ボールと格闘中です。

イメージと実際は必ずしも一致しないことも
多く、開梱し、あっ...なんてこともあります。
一方、こちらのイメージを伝え、カタチにしてもらう周囲の皆様には恵まれていて、
想像以上の出来栄えに嬉しくなることは
増えてきました。
少しは伝え上手になったかな??
(おだつなよーと聞こえてきそう)

『あったらいいな、をカタチに』
某製薬会社のCM。
いつも意外な商品にクスッとしますが
昨夜はそのネーミングに大笑いして就寝すると
夜中に罰が当たったかのような激痛が...(泣)

その名は『コムレケア』。
薬局でその名を告げるのはちょっと恥ずかしいですが。
皆さんもお体には気を付けて。

Ted







2018年11月14日水曜日

響き。

今朝は今季初、防寒着を羽織り荷捌き。
秋から冬へ向かいつつあります。


二胡の美しい調べが響いた昨夜のワネスト。
会場も台湾のランプが灯りちょっと異国情緒。
今回は”お客さん”として堪能しました。


独特の郷愁を誘う二胡の響き。
不思議と大草原の雄大な景色を想起させる。
アーティストが心から聴衆を楽しませようと
している気持ちも伝わりなんとも心地好い、
素敵な時間でした。
やはりライブはいいものです。


卓越した技を見る、それだけでも楽しいですが
技をどう届けるか?伝えるか?
そこに心をどれだけ込められるかで
受取る側の楽しさが何倍にも広がる、
そんな風に最近感じることが多いです。


確たる正解のない、限りない分野ですが
これだけは案外、今のところ枯れることなく アイデアが湧いてくるのを結構楽しんでます。(笑)
但し、いつも雑な自分が壁となりますが・・・


Ted







2018年11月10日土曜日

If

家族に不評な我が携帯の不吉な?目覚まし音。
週末も同じ時間にセットしてあるのですが
最近すっかり体内時計がセットされていて
今朝も鳴った瞬間に止められました。
遊び以外では苦手だった早起きも出来るのは
習慣化なのかそれとも・・・(笑)


『寝る』というより『充電切れ』に近く、
恥ずかしながら起きてからまずは
メガネ、携帯、ズボン・・・
などなど朝は探し物から、ということも多い。


今朝は携帯もメガネも所定の場所へ、
先にいびきをかいているパパの世話を
そっとしてくれるのは大抵次女。
ママの流儀(=我が家の流儀)を
一番熟知するバランサー的な彼女にとっては
寝ているだけでも一応、存在が安心という。
肩身の狭いパパのレーゾンデートル。(笑)



移動距離も長く、振れ幅の大きかった今週は
If~という出来事も多く、
あらためて日々、紙一重と実感しました。


Ifの後が肯定文となることが続いて良かったといえるがまさに紙一重。
『偶然』を『良かった』とするには案外
『単なる偶然』ではないのかもしれません。


あの時ああしなければ、は沢山ありますけど
ああだったから続いていたり。
なかなか面白いものです。


Ted







2018年11月3日土曜日

打ち込む。

秋晴れの青空で静かな土曜日の朝。
トラックもお休みなので自分のペースで
始められる1日は気持ちいいものです。


最近、ワネストでトントントン、と
心地好い木の音色を響かせている恵菓さん。
訪ねると、音源はお干菓子を打つ作業でした。
修業時代、毎日1万個以上を打ち続けていた
時期があったというご主人、ひたすら打ち込む中で培った作業のリズムが僕にとっては
なんとも心地好い。


拝察するにご主人は日々、その1万回の中に色々工夫を重ねたことと思われます。
ひたすらこなすことも大切。
でも、ただこなしてしまうか、
1万回の"チャンス"を逃さず
工夫を重ねてみるか、数が多ければ
それだけその差は歴然となるものです。
いい仕事の作り出すリズムは美しい。

その”音色”も道具により若干違うようです。
干菓子を打つ『型』の材質は桜。
半ば趣味としても(笑)古道具屋を巡り
たくさんの木型を収集されているそうですが
総じて最近の型は木の密度が低く、
持った時の感覚が自分のイメージと合わなく(軽く)
感じるとのこと。
使っていくうちに歪みが出たりすることも
あるそうです。


『型を作る前に木を完全に乾かしてないの
かもしれません。』


完全に乾燥させるのはおそらく年単位の
時間が必要。
待ちきれないのでしょうね。
”型屋”さんはすでに全国で数名だとか。


あくまで小さな店の独り言ですが、
あらゆる業界の職人を取り巻く環境は
似て非なるものかと。
いいものを作りたくても作る職人が少ない。
ものづくりの現場で起きている現実は
かなり非可逆的なところまできています。
第1▪3土曜日はゆう


懐古主義的なところ。
もちろん多分に持ちあわせております。
でも比較的新しいものにも飛びつくタイプかとも思いますが
我々は次の世代へ何を遺せるのか?
引き継がれてきた

『理屈ではないもの』

の多くが途絶えてしまう、
そんな気がしております。


先代の頃に作られたリング。
画像を作家に送ると即座に25年程前の作品と返事があり、驚きました。
1つ、1つ、心を込めているという意味。
伝え手としてのわが身を反省させられます。


『図面もないですが覚えているので作れます』


新年のお披露目となりますが
25年後の作品、楽しみです。

Ted

2018年10月31日水曜日

Trick or treat

今日がハロウィン当日ですが
昨夜立ち寄ったSCは既に次のイベント、
クリスマスの準備に入っていました。
あっという間に年末がやってきそうで
慌ててしまいます。

ワネストハロウィン

日曜日は”ベルカテナ第1章”
大山時代のスタッフとお客様をリムジン(笑)送迎してワネストへご案内しました。
僕が学生服を着ていた頃はお得意様として、
仕入れを担当するようになった頃には
スタッフとして、未熟な僕の
目利きの悪さで本当に困らせておりました。
(苦笑)
それでもこうしてお声掛けいただくことは
本当に有難いことですし、
母のことを覚えていて下さる皆様との繋がりは
齢を重ねるにつれ深い意味を感じております。


『大塚さん(母)の趣味とあなたのセンスも
加味され楽しいわ。』


嬉しくねーぞ、このヤロが!!
(チョッパー風に)


今でも1番のお気に入りと、20年位前に
当店でお買い上げいただいたリングを
見せていただき
(なので僕は初めて拝見しました)
これぞジュエリー!!なデザインと丁寧な仕事、
リングに瑞々しく宿る作家のエネルギーが
伝わってきました。
こういう作品もいつかまたお客様に
ご紹介出来るよう頑張ります。

ふたたび昨夜、閉店後に1本の電話。
8年程前大山でジュエリーのリフォームを
されたお客様が、2年くらい連絡先を探して
漸く辿りついた、とご連絡をいただきました。
遠方にお住まいのようですがご友人と
お立ち寄りいただけるかもしれません。


忘れられて当然のちいさな店。
覚えていただけるだけでもありがたいですが
本当に続けて良かったと思える出来事。


Trick? or treat?
空で息子の背中をプッシュしているのかな?
(笑)


Ted





2018年10月27日土曜日

やさしい靴。

少し入りにくい店、という噂もありますので(笑)
強風、あまりの暑さや寒さなど、
よほどの気候でない限りドアは開けています。
最近、恵菓さんからリズム感ある木の作業音が
響くのが何とも心地よいワネスト中庭。


初めて訪れるお客様が店の前で立ち止まり


『この店は靴屋さん??』


とヒソヒソ話されているのをよく耳にします。
大家さんがクリニックをイメージされた間取りなので、スリッパに履き替えるための靴棚が
入り口にあります。
(つい靴を脱いで入店されるお客様も・・・
 靴のままでどうぞ。)


棚に並ぶカラフルなラインナップのシューズは佐賀のハンドメイド工房ティックワールドさんの製品です。


以前、僕が店を運営してきた中で
一番難しい問題に直面した時、
良い解決策が見いだせず困り果て、
まさに藁をもすがる思いで佐賀の工場へ伺い、ご相談させていただいたのが現女性社長。
直接の取引とは関係ない厄介な相談に
真剣に向き合い、思いもよらぬ素敵な答えを
導き出していただいたことは
結果としてとても貴重な財産となりました。


そんな社長を筆頭に
自由な発想で職人男性陣を翻弄する?
企画担当も女性。
例えばこちらの当店カリスマ女性スタッフ(笑)も愛用のシューズは
スタッフが履いているのを見て珍しく?
当店でも購入希望のお客様が続出しました。
『外に縫い目が見えない方がかっこいいから
中で縫い合わせてほしい。』
とリクエストしたそうです。
たしかにだからかっこいいんですけど
職人視点だとたぶん手間がわかるだけに
きっと形にならなかったでしょう。


そんな女性たちを技で支える職人たちの靴は


『やさしい靴』


かなり長いこと、どうお客様にお伝えするか?
考え続けていた中、ポロっと出た言葉に
接客そっちのけでひとり頷いていましたが
キャッチコピーとしてはあまりに平凡です。
(僕の語彙力に起因します)

が、やはり一番ぴたりとします。 
自分本位でなくお客様が履くのを楽しめる
ことを貫いている、そんな風に感じます。

沢山ラインアップから厳選して、素敵な出会い
となるようこれは、と思うものを
常時100足以上用意しております。

一緒にお気に入りを探しましょう。

Ted















2018年10月24日水曜日

三代目。

日曜の午後。
久しぶりに高島平団地のスーパーでお使い。
松坂屋ストア→大丸ピーコックがいつの間にか
AEONグループになっていたことに
レシートで気付く。


Work for life,
企業戦士の前線基地、その兵站の役割を担い
活気のあったスーパーも皆が現役を退いた今は
驚くほどに静か。
当時小さかった木々も大木となって生い茂り、住環境が整ったのと裏腹に一代限りの”故郷”
マンモス団地は訪れるたび少し寂しい。


Work as life,
浅草の革問屋街を展示会に初めて訪ねた。
職住一致で忙しく働いていたであろう街。
活気に満ちあふれた残像も留めず、
こちらも平日昼間というのに驚くほど静か。
小さな町工場が軒を連ねていたと思しき界隈は
多くがマンションや戸建ての分譲地となり、
きっと生業が新住民から
『うるさい』とか『臭い』と言われ
子供の頃読んだ『ちいさいおうち』のように
肩身の狭い思いをしていると想像される。


数少なく開いていたそば屋さんに立ち寄る。


僕達の注文を受けた後、
もう1つのテーブルの常連客に
『これから出掛けるけどこれどうかしら?』
と、前掛けから素敵に変身した洋服について
聞いていた女性。伺うと、なんと82歳。


ずっと休まずそば屋を守ってきた、
という凛とした雰囲気。


帰り際、厨房のご主人に
(と思ったらご子息でした、失礼。)
お話しを伺うと、祖父の代からの三代目。
手書きメニューで?と思ったラーメンも含め、
毎日、すべて手打ちでご提供、とのこと。
(素朴な味ですが、近くにあったら
きっと同行した女性スタッフ
ともども頻繁に通うと思います。)


『昔は夜も残業して働く界隈の食堂でしたが
今はすっかり残業もなくなり来客もないので
夜は店を閉めて、別の仕事をしています。』




個々の頑張りだけではどうしようもないこと。
諸行無常、といえばそれまでの、
自分だっていつ呑み込まれるかわからぬ
時代の流れ。
抗うことなく受け止め、
受け入れてゆかねばならぬこと。


ただ一度の訪問で感傷的になるのは失礼ですが
下町に聳え立つ対照的なスカイツリーは
彼らにはどう見えているのか、
ちょっと考えていました。


同じ三代目として自分の世界を築き、
前へ向かっている作家をイベントでご紹介
させていだだいた直後、
状況は違えどブレずに日々を過ごす、
シンプルにそんな仕事が全うできたら
それは幸せなのだろう、と思う。


Ted