2019年5月29日水曜日

授業料。

月曜の夜、少し見せ方を変えてみようと試みると
翌日早速お客様がお気づきになり、
スタッフ担当時間中既に2つ旅立っていました。
前日までも店内に飾っていたものですが
ちょっとした動きで"みせる"と"みえる"が繋がる
良い例かと思います。
主体的に動かしたつもりでも、案外なにかの力が
働いているのかもしれません。
スタッフがお花も素敵に飾っています。

お恥ずかしながらこれって結構嬉しいもので
小さな満足感が明日への意欲になったりします。


”これが正解!!”


というものがないディスプレイ。
いつも足し算、引き算、掛け算、割り算?
頭をめぐらし、あっちをいじり、こっちを動かし
しています。


スタッフに店をお願いして都心まで行商に出かけた(笑)
とある日曜日。
取引先から頂いたお題に応える方法を思案しながら
SNSを開くとピッタリな情報が出てきました。
急遽、すべての予定を変更しそちらを優先、
車を取引先の駐車場に停めたまま電車に切り替え
食事もせずアポなしで初めて降り立つ駅へ。

休日で賑わう異国情緒な商店街を抜け、
迷いながら辿りついた住宅街の一角。

自信に裏打ちされ、地に足のついた語り口は
不思議と共通して穏やか。
規模を求めず独自の世界を突き進む人特有の
覚悟が漲る。

対する自分の発する言葉が軽くて嫌になりながらも
折角の機会に少しでも多く学ばせて頂こうと
必死にもがく自分はちょっと面倒かもしれません。(苦笑)

今回はとてもいいヒントをいただきました。
タイミングもまた絶妙。本当に不思議です。
よりシンプルに、覚悟ができたような気がします。

考えること、動いてみること、
その両輪を動かす機会に恵まれた時は躊躇なく、
先を行く先輩に倣うように。

気持ちも高ぶり、車へ戻り帰路へつく。

『料金は6000円デス。』

あっ、・・・・

財布の中からお札がいなくなりましたが
食事しなかった分ギリギリセーフ。


素晴らしい講義の授業料はいつも高いものです。(笑)

Ted




2019年5月25日土曜日

打ち上げ。

昨日のワネストは今年初の真夏日。
からっとした暑さで夕方お客様を見送る頃には
涼しくなっておりました。
竹を揺らし通り抜ける風が心地よい季節。

閉店後に書類の整理などの遅れを取り戻し、
一息ついたところで”充電切れ”。

『今夜セコムします(泊まりの意味)』

深夜に従業員からLINEが届いていたので
そっと工場へ朝帰りすると既にトラックが待機。
事務所の棚には報告書、
PC前には確認すべき書類・・・。(トホホ)
自分で準備もしていた以前と比べると
格段の進歩ではあるのですが。(苦笑)

フライデーナイト、パパのきまぐれ企画、
体育祭の打ち上げとして娘たちお気に入りの店に。

我々の学生時代の打ち上げは
居酒屋→カラオケ→部室で寝泊まりが定番コース。
健全な現代の娘達には全く意味不明なようです。

イベント後のマイルールに則し、いいタイミングで
ちょっと豪華な椅子が入荷しました。
甘い雰囲気と対照的な固めの座り心地がラクです。
個人的にはこの椅子に座り、店内を見渡すのが
とても気にいってます。
(ウトウトしてしまいそう)
ちょっとしたお姫様気分をお楽しみください。

お利口さんなワネスト王子も靴を脱いでから
お楽しみくださいね~。(笑)

Ted



2019年5月22日水曜日

リセット。

リセット。

いつもの見事な撤収作業を見送り、
音も響くほど空っぽの店内にぼんやり佇み
これからの足し算を考えるのもひそかな楽しみ。

現状回復にはしないことが”マイルール”。
華麗な搬入・撤収作業と比べ一向に捗らず
イベント後の抜け殻感も相まってダラダラと
夜なべ作業となるのも恒例行事ですが
(結果的には今回も)
この足し算は毎回多くの学びを与えてくれます。
ちらっ

沢山のご来場ありがとうございました。
ジュエリーイベントは敷居が高くなりがちです。
ましてや優しく”こちらの都合”も心配してくださる
当店のお客様にはなおさらです。(笑)

そんな中、迎える女性スタッフとお客様が
久しぶりの再会を喜び、ハグまでしている光景を
『黒一点』?仲間外れで眺めている機会が
何度もありました。
モノをご紹介する、それ以上にひとが繋がり深まる
ことは、なにより嬉しいことです。

店主としてこのイベントでお伝えしたいことは
毎回変わらず、
自分自身が初めてEiji Uemura作品に出会った時の

『パールっておもしろい!!』

を皆様にも体感していただきたい、その一念です。

偶然通りがかりで立ち寄ってくれた中学生。
緊張の面持ちで、恐るおそる手に取って身に着け、
鏡に写る自分の姿を見た時の華やいだ表情は
とても印象的でした。

彼女には僕と同じ体験となったことでしょう。
店の名前は覚えていなくても

『パールっておもしろい!!』

と覚えてもらえたなら上出来です。

上村氏とも今まで何度もお話しをしてきましたが
ちいさい店でせっせとそんな種まきもしています。
(笑)
1つのちいさな穴の先に美しい海が広がるかも...。
偶然って、案外必然ですものね。

Ted

2019年5月18日土曜日

『真珠、新時代』

早朝、伊勢を出発して到着するやいなや
ディスプレイを始めていたAkiさんとAmyさん。

僕が1時間程遅れて到着すると既に我が店が
Eiji Uemuraワールドになっていました。
日々、あらゆる現場に出向き、限られた時間の中で
独特の世界観の演出を創り上げるという経験が
生かされており、搬入作業が1つのアートに昇華。
指をくわえて作業を眺めるのも店主の楽しみです。(笑)
(実際に手伝う必要がありません。)

即興で空間を創り上げているのかと思いきや、
例えば新しい場所の展示会では細かく採寸をして
工房に同じ空間を再現し、事前に何度となく
打ち合わせを重ねイメージを作り上げた上で、
最終的には現場で微調整をするそうで、
僕の行き当たりばったりとは似て非なるもの。
(苦笑)

やはり、良い仕事には良い準備が必ずあります。

かなり集中して作業をしている中で笑いが絶えず
終始、とても和やかな雰囲気なのも特筆すべき。
お互いをリスペクトし、今すべきことを理解し
それぞれ相手を思いやる余裕も失わず。
歯車のあった共同作業は心地好いリズムを刻み、
結果として仕事も早い。見ていて爽快です。

良い準備は良い仕事を、
良い仕事は美しいこころを、
美しいこころは美しい作品を、

高みには1足飛びにたどりつけぬもの。

そこに”思いやる”心が宿る。

これらがEiji Uemura 作品のエッセンスであり
作品を通じてご紹介させていただきたい魅力です。

上村氏が長く孤高を貫き独自の世界観を創り上げ、
その世界観に心からの敬意とともに純粋に向き合う
スタッフが、心をひとつにして皆様をお迎えする
準備をしていることは、店としても心強いですし、僭越ながら作家にとってもなにより幸せなこと、
そんなふうに思われます。

大切な”姫君”をお預かりする立場として
お二人にサプライズでウエルカムフラワーを
ご用意させていただきましたところ
お二人も我々にウエルカムボードをご多用中の折、
手書きでご用意して下さっておりました。

どちらも入り口で皆様をお迎えしますので
いらした際は是非ご覧ください。

さて、店主として一番のお役目といえば・・・・

『皆様、是非お立ち寄り下さい!!!』
(笑)

Ted

『真珠、新時代』
5/18(土)~20(月)
AM11~PM7

お問い合わせ
安味 080-5196-0837


2019年5月15日水曜日

冒険の書。

『おやすみ。』

大抵電池切れで力尽きたように寝ている長女から
久しぶりに聞いた一言がなんとも新鮮。
なにか気持ちの変化があったのか?
それとも偶然の出来事なのか?
単にいつも僕が先に寝てしまっているだけか?
夜、顔を合わせる時は経過観察してみましょう。
(笑)

お客様が大切にされているものと作家を繋ぐ
役目となるジュエリーリフォームでは、
仕事を通じ深い感動をいただくことがとても多い。
ジュエリーに携わり始めた頃は軽い気持ちで
”とりあえずリフォームを紹介してみよう”
と安易に考えていたものですが、
お客様から伺う1石1石にまつわる物語の深さ、
重さを知るに連れ、当店を信頼し、預けていただく
ことの責任を重く受け止めるようになりました。
おそらく、実際に製作する作家にとっても
自分の作品以上にエネルギーを要する作業かと
思われます。
石そのものに向き合い、石にまつわるストーリーも
加味してのデザイン作成となるので通常ですと
石をお預かりしてデザイン画のご提案まで
少しお時間を頂きます。

40年、大切に保管されていたボルダーオパールと
ペンダントとして愛用されていたオパール。
石の物語、40年のご夫婦の歩みも伺いながら
少し男性的なフォルムのボルダーオパールを拝見し
僭越ながら、今までジュエリーに関心のなかった
ご主人にも是非身に着けていただきたいと、
ハンドメイドジュエリーを纏う楽しさ、魅力を
何度も熱くお話しさせていただきました。
いつもはここまで勝手なご提案はしていない?
つもりですが、転機を迎えられたご夫婦に少し
”何か”をもたらす
そんな力を秘めているように感じ、
正直な気持ちをお伝えしたつもりです。
僕と同じく作家もなにかをビビッと感じたようで、
翌日にはデザイン画が送られてきました。
フルオーダーデザインが翌日、しかもタイトル付き
こんなことは長年仕事をしていて初めてです。(笑)
おそらく他の工房ではなかなか扱っていただけない
特殊な石なので製作は慎重に進めねばならず
お時間をいただきましたが、案の定、
出来上がり届いた作品のフタを開けると

”ブワッ!!!”

と、一陣の風が・・・。

唯一無二の素晴らしい作品に仕上がりました。
奥様にはピタリとお似合いでひとまずほっとし、
年輪を重ね、初めてジュエリーを纏う”冒険”、
ご主人にも楽しんでいただければ、と思います。
(オパール好きな店主はかなり羨ましいです)

冒険の書を添えて。
山紫水明


Ted



2019年5月11日土曜日

格闘。

筍もあっという間に天井を越えたワネスト中庭。
昨日はスズメバチが店内に侵入してきて
手持ちのスプレーをたっぷり使い格闘しました。(泣)
どうしてもハチを見ると体が固まってしまいます。
昔、何かあったのか覚えておりませんが苦手です。

連休明けはスーパーですら空いていると
携帯を忘れ、夜に舞い戻ったスタッフからの情報。
空いた時間をつい埋める店主はかえって忙しく
こういう時の週末の夜にしかできない格闘、
”大道具大移動”の最中でした。
足の踏み場もない中、スーパーのお弁当とビール
(店主ノンアル)を床に並べギャッベに座り乾杯。

この辺の作法?、お互い気にしないでいられることは本当に有難い。

始めたら最後、終わるまでやめられないのがこの
大道具大移動。大抵、始めに描く完成予想図通り
とはならないので、『考えてまーす』とフリーズ
してしまったりもよくあり、時間はあっという間。今度は早朝のトラックが来てしまう時間が迫り、
なかば強制終了。

本日いらしたお客様を観察していると、努力空しく
ほとんど気付かれませんでしたが...
当人はかなりすっきりして良い気分転換に。
明日スタッフが彩りを添えて、
あれとこれを足したらイベントもいいかな~?
当店令和最初のイベントはこちら、

『真珠、新時代』

5/18(土)〜20(月)

連休が挟まりDMの発送が遅くなってしまい
関係者並びにお客様にご迷惑をおかけして
申し訳ございません。
今夜発送を目指してこれから不器用な手で
封筒糊付け作業に格闘して頑張りますので
もう少しお待ち下さい。

Ted

2019年5月8日水曜日

かな?

連休中に移行した新年号にまだ馴染んでおらず
伝票に平成31年と書いてしまい、何度も二重線を
引いております。
必須アイテム。

ちいさな店の10連休。
前半は大勢のお客様がお立ち寄りくださり、
後半はやや静か、という感じでした。
休みとなるといつも以上にチョロチョロする自分と比べ、連休の過ごし方が上手、と思いました。


個人的には日頃なかなかお立ち寄りいただけない
遠方からや同じく小さな店を切り盛りしている友人
もワネストを訪ねてくれて、ゆっくりと、
ちょっとアルコールで乾杯などしながら
お互いの仕事について、楽しさ、夢、学び、
傷も舐めあい・・・もたまにはいいでしょう。
学生時代には想像出来なかった現在を共感出来る、
嬉しいものです。
気付きの多い時間を過ごすことが出来ました。

難しい状況の中、重なって押し寄せた荒波にめげず
凛と立ち向かった人に起こる奇跡。
これはお互い真っ暗闇の中では話せないこと。

一筋の光指す方へ歩んでいる、と言えるのかな?

陰影深き人は他者を明るく照らす人。

ちいさな店でお客様を通じ学んできた実感。
そんなお客様に多く恵まれ、照らしてくださる。
これが店主として一番のやりがいです。

我が家唯一のホワイトボードが知らぬ間に
”特別号”。

こちらはひそかな生きがい・・・かな?(笑)

Ted

2019年5月4日土曜日

ときめき。

家人を起こさぬようそっとカーテンを開き
チコちゃんを見てひとり笑っている先で
ちょっとやそっとではビクともしない長女が
魔法の国で夢のような?ひとときを過ごし、
服も着替えずリビングの床で力尽きている様子が
なんとも連休らしい土曜日の朝。
冒険には我慢が必要。






大型連休の中、少しお休みをいただき、
まずは日頃出来ない窓ふきなどの”ポイント稼ぎ”と
出したら出しっぱなし!!と日常のクレームが多い(苦笑)
タンスの洋服整理に着手。

ちょっと娘たちにご縁のある”こんまり”さんの
知恵を拝借し整理してみるとあっという間に
ごみ袋4個分に。
洋服だけは比較的整理が出来ているとひそかに自負していましたが、いやいや全くでした。
自分の洋服を棚卸することで過剰在庫に気づき、
捨てるもの、というよりむしろ今、必要なもの、
残したいものが見えてきてスッキリしました。
これは部屋着に、このジャケットは高かったから、というものがあまりに居座り占拠されてました。
決して古いから処分、ではなく10年以上現役の服も
結構あり勿論残してあります。
また、バーゲン品は結果的に悉く処分することに。タンスの引き出しや押入れ収納ケースに驚きの
空きスペースが出来ることでむしろ数は減っても
ゆとりが出来た不思議な感覚です。

まだまだ洋服の片付けは1丁目1番地ですが
今までの”大掃除”とは違う非可逆的な効果が見込め
今後がかなり楽しみです。
また、単なる片付けにとどまらず、
個人的には仕事や人生で課題として積もり続けて
いたことに光明が見いだせそうな感覚があり、
ひそかにときめいております。(笑)

出会いに感謝です。

”片付け祭りに一度足を突っ込んだら、
とにかく、
ひるまない、
中断しない、
あきらめない。”

とのことで、最大のミッション"次のタンス"へ、と着手しようと試みると
・・・
是非、体感していただきたいのですが
今までの実績から説得力がないワタシ。

Ted





2019年5月1日水曜日

令和。

令和時代の幕開け。

おっ、『れいわ』→変換ですぐに出てきました。

静かになるかと思いきや、連休前半は大勢のお客様
に恵まれ、活気に包まれたワネスト。
久しぶりのお客様とじっくりお話しが出来たり、
はるか遠方からのご夫婦をお迎えしたり、
自分なりの連休を楽しんでいます。
5/1,2はお休みをいただきます。
よろしくお願いします。

平成の30年。
1人称としては苗字も変わる(笑)など
おそらく人生で最も変化の大きい時期かと。
社会的にも歴史年表で将来の子供たちが暗記必須
となりそうな目を疑う事件、事故、災害が
相次ぎました。
ある程度、忘れることも必要と思いますので
常に意識をしているわけでなはいですが、
なにげない日常は決して当たり前ではないと
何度も思い知らされた記憶のいくつかは
忘れることはないでしょう。

30年前は夢物語だったものが現実となり
日常に根付き、恩恵を受けている。
令和の時代が終わりを告げる時、
はたしてどんな世界が待っているのか?
想像以上のスピードで変化してゆくことでしょう。
その瞬間に自分が立ち会えるかは?
というのもまた現実(笑)。

子供の頃、まだかなり先の未来だった
西暦2000年を迎える時に
両親はまだ生きているのか?
4男坊なので友達より両親の年が上な甘えん坊は
すごく不安で怖かった記憶があります。
(結果、2000年は無事に迎えてくれましたが)
当時の親と同じ頃にさしかかっている自分は
"たし算"一辺倒から"ひき算"も覚え少し気持ちは
シンプルになり、あの頃の将来への不安と比べ、
事実は別としてなるようにしかならないと
開き直っている感も。
これからようやく"かけ算"のお勉強です。(笑)

今、出来ること。
良いことも悪いことも受け止め、
気持ちも新たに前へと進む、

どこか初々しさも忘れずに。

その先で起こることはその時考えることにしよう。
(笑)

Ted