2017年2月18日土曜日

嵐のあと。

行きは南風、帰りは北風、
どちらもハンドルを取られる強風。



先週末は伊勢湾、今週は室戸岬から(笑)
ワクワクと仕事に取り組む方たちの
台風並みのアツーい風に
とてもよい刺激をいただきました。


イベントのため一度商品を片付け
”スケルトン”状態となりましたので
店内のレイアウトを入れ替えました。
自分にとってもリフレシュとなりますが
常連のお客様も驚いていたので
また、ワクワクしていただけるといいです。



昨年4月、お客様にアコヤ貝のオーナーと
なっていただき、真珠の核入れから
養殖の過程をご報告してまいりました



『A drop of Hope~希望のひとしずく~』



皆様の前で真珠の取り出しをしました。
開ける前のワクワクした表情、
真珠が出てきた時の嬉しそうな笑顔は
僕たちの想像以上でした。
『真珠ってこうなってんだー!!』
女子高生も盛り上がってましたよー(笑)


スマホで調べれば大抵の情報が手に入る
すごい世の中で、意外とそもそもの部分を
直に触れる機会が減少していると
思われますが、貝の大きさ、触感、繊細さ
真珠層の美しさなど感じることで真珠への
アプローチも少し変られたかな?




みなさん取り出した真珠が真円でなく
オタマジャクシのようでも喜んでくれました。
20個の貝のうち4個は核が入ってなかった
結果も、よい勉強です。

次は”現地ツアー”もいいですね。
弾丸ツアーは嫌でしょうけど...(笑)



Have a wonderfl weekend!!
Ted

2017年2月10日金曜日

パールっておもしろい。

まっすぐ突き進む。

ブレずに、そして柔軟に。

変わらずに続けていること
積み重ねることが
気付けば大きく深化している。

上村さん、スタッフの方と毎回、
準備をしながら勉強、驚き、
ワクワクしています。

今回はさらに、お客様よりお預かりの
アコヤ貝がどうなっているのか?
皆様と一緒にその瞬間をワクワク、
楽しみにしましょう!!

いつものドアを一歩入ると・・・
ご期待ください!!

Have a wonderful weekend!!
Ted

2017年2月6日月曜日

真珠ができるまで②

(つづき)
核入れ後はしばらく湾内で養生します。
挿核は”手術”と呼ばれ、メスを入れ”異物”が
体内に入るのでリハビリのイメージでしょうか。

自然と向き合うどんな仕事にも共通している
かもしれませんが、恵みを享受するに見合う
労も必要とされ、雨が降れば山から栄養の素
が流れてくる一方、海水の上部が淡水層と
なるため、養殖かごの深さを絶えず微調整
するそうです。僕にはわかりませんでしたが
上から見ただけで淡水の層がどこまでか、
ご夫婦はわかると仰っていました。
貝やかごの付着物を掃除することも
ご夫婦と上村氏が、共通して微妙な笑みを
浮かべていたので、かえって大変さが
伝わってきました。(笑)
ご夫婦とは、挨拶も適当な笑顔も一切なく
久しぶりに『現場の流儀』に身を置き
集中して相手の呼吸に合わせる。
おかげさまでグッと短い時間で
中身の濃いお話しを伺えました。

その量に応じ深さの微調整をしたり、
貝や養殖かごの付着物を掃除するなどの
細かい作業が続けられます。
そしてリハビリ期間を経ていよいよ外洋へ...

お付き合いの中で真珠の善し悪しを区別する
上村氏の言葉を聞いたことがありません。
やはり生産者としてのお話しを伺い、
ほんの少しだけですが現場の空気に
触れることで、上村氏の真珠1粒1粒に対する
思いや重みを少し感じています。

様々な困難を乗り越えたアコヤ貝が果たして
どうなっているのか?
それでも、実は開けてみないとわかりません。
2/11、上村氏も、僕も、皆様と同じ気持ちで
1つ1つ浜揚げをしてまいります。

みなさんがどんな表情をされるか?
楽しみです!!

Good day!
Ted

2017年2月5日日曜日

真珠ができるまで①

アコヤ貝の稚貝(1歳位)
山から流れてきた枝を住処にする
以前から上村氏が
『海、山の調和があっての真珠です。』
と仰っていたことが理解できたのが
こちらの写真。
稚貝は山から流れてきた杉の葉を
『隠れ蓑』として成長します。

アコヤ貝の稚貝、かわいいでしょう?
真珠養殖の母貝となるには3年かかり
そこまでは生産者としてはある意味、
『育てるだけ。』
命ですので当然ながらその期間に
死んでしまうものも少なからずあり
赤潮が発生すると一晩で全滅、
という厳しい結果になることも...

母貝になるまで頑張ってくれたアコヤ貝に
『核入れ』をします。
上下の写真でおわかりのように
体験などのレベルで出来る作業ではなく
かなりの経験が必要です。
(僕ほど不器用なのも珍しいですが)
『人を育てる』ためにはやはり
最低でも3年の歳月と、
3年かけて育った大量の母貝を”土台”
にしなければならないそうです。

余談ですが作業場にいらしたお母様が
『お父さん(先代)は核入れが下手で
ようせんと、栄司(上村氏)は上手やった』
と笑っていました。
無駄のない所作、美しい作業は見ていて
本当に飽きないものです。

100年前に三木本さんをはじめとする
日本人が開発したこの技術、
辿りつくまでの道程、いかに粘り強く
研究を続けたかは想像に難くないですね。
その当時、核をこれでいこう!としたのが
アメリカミシシッピ河の2枚貝。
視野の広さに驚かされます。

(つづく)

2017年2月3日金曜日

結実。

早くもカレンダーを1枚ピリピリ。
10年ぶりで高校の同窓会や
20年前Canadaで出会った仲間と、
当時小学生だった息子さんから
『パパになった』、という報告を受け
今年こそはreunionを果たしましょう!!
と具体的な話しを進めたり、
懐かしい人たちとの交流が多かった新年。
余韻を楽しみたくなる良い時間を過ごし、
少しフワフワとした中でこの”儀式”は
寒風と相まってキュッ!!とさせられます。
(笑)

昨年の春より

A drop of Hope ~希望のひとしずく~

と題し、命が育てる宝石、真珠が実際に
どのように出来てゆくのか?
お客様へその過程を『阿曽浦だより』として
報告してまいりましたが、いよいよ
最終章を迎えます。

A drop of Hope
『結実』

2/10~12 at ベルカテナ

真珠はなぜ丸い?
独特のテリ、ツヤはどのように?
和珠はなぜ小さいの?
そもそも真珠って?

今更聞けない根本的なところを
実は恥ずかしながら教科書的に知っている
その程度でした。(笑)
反面、そんな自分だからこそ伝えられる
何か、があるのではないか?と、
取り組んでみたものの知らぬことばかり...。
とにかく、こういう時はまず現場主義。
現地での取材でも気持ちをまっさらにして
その場で感じる空気、音、人の声色など
すべてを体に沁み込ませ、苦手な整理をし
皆様へ...。
ご報告させていただいたプロセスを通じて
相当な苦しみも味わったゆえの(笑)
貴重な勉強となりました。

折しも、真珠の取り出し(浜揚げ)は
厳寒のこの季節。
真珠の表情もこの時期が一番キュッ!!と
美しくなるそうです。

さて、今回の『結実』では、
実際に育ててきたあこや貝を届けてもらい
皆様の前で貝を開けます。
開けてみないとどうなっているか?
わかりません。
綺麗な真珠誕生の瞬間となるか?
それとも...
色々な『現実』も見えてくると思われます。

真珠やジュエリーに関心のない方でも
違った角度で命が育てる宝石、真珠を
お楽しみいただけると思います。

Good day!!
Ted