2019年2月23日土曜日

ピンチ。

『バン!!!』

昨日の朝7:30頃、突然我が工場の機械が全て停まり
電灯も完全に消えてしまった。
灯油満タンのジェットヒーター5台が稼働中で、
(小型の飛行機エンジンのようなもの)
急に電源が落ちると非常に危険なので、瞬時に
今までの経験から頭の中で原因の選択肢を探し、
確認作業に走りながら復旧の可能性を考えつつ
最悪のケースを免れる準備を同時に進めてゆく。

原因が工場内の過電流や漏電にある場合は
100Vと動力のブレーカーは別々なので、
それが全部落ちるというのは考えにくく、
それでも原因究明の消去法としてはまず最優先。
と、同時に思い出していたのは、以前自衛隊機が
墜落時に電線を断線してしまい起きた

『停電。』

これが最悪のケース。状況もわからないので
最悪を想定し備え始めたところ、突然の回復。
ブレーカーを全部落とす時間まではなかったので、今度は急に機械の電源が同時に入ってしまい、
それはそれで結構怖い。
その間、おそらく3~5分位と思われますが、
眠気もすっ飛び、早朝からクタクタになりました。

どうやら本当に局所的な停電に見舞われたようで、
東電のHPには出ていました。ついでに調べると
結構この手の小さな停電は起きているようで、
むしろこれだけ速く復旧出来ることが凄いです。
今は電気がないとお手上げですからね。

工場運営では、ある意味こういう経験を糧とし、
何年かに1度、あるいは何十年かに1度の
不測の事態に備え最悪を越えてしまわないように、全従業員で対処法を日頃から共有する必要性を
あらためて感じました。

『イレギュラーメーカー』
と家人に煙たがれる程なので(苦笑)
(自分でも時々うんざりします)
僕自身の日々ではイレギュラーが日常ですが、
工場は以前と比べ格段にトラブルも減りました。
望ましい方向であるのは間違いありません。
が、一方で、”大ピンチ”の中でしか学べない
こともあります。
ここはワークショップや研修では得られない
”経験値”かと。
安全運転しか知らないと危険なことに気付かない
なんてこともあります。

問題解決の努力を始めたところでまた別の課題、
仕事だけでなく大抵はこんなことの繰り返しかと
思われます。
飽くことなく、臭いものに蓋をせずコツコツと
積み重ねるしかないです。

午後は珍しくワネスト住民男性陣で井戸端会議。
人生の先輩でもあり経営者としても先輩でもある
御両人はちょっとした話題からアイデアがポンポンと出てきて、さすがの明晰さと柔軟さにとても
刺激を受けました。

毎年、いわば会社の通知表を作成するこの時期は
1年間、自らの至らなかったことに目を向けることから反省させられることが多く、
つい頭も硬直化してしまいます。

『昨夜も遅くまで電気点いてたから、ガラッとまた変わっていると楽しみに寄ってみたけど、
あまり変わってないわねぇ。』

ニヤリと常連さんにイジられてしまいました。(笑)

よーし、見てろよ~!!

Have a wonderful weekend!!

Ted





2019年2月20日水曜日

二人焼肉。

昨日はちょうど店に到着した頃に
”プリンス オブ ワネスト”が中庭を散歩中。
ゴキゲンに池や店を覗きながら
色々な単語を発していました。
日々、言葉が上達していて
かわいい笑顔を見つけてしまうと、
つい仕事の手が止まってしまいます。(笑)

夕方には、ママに抱っこされた赤ちゃんが来店。
これまたかわいいお顔で仕事にならず(笑)
ママさんとしばし子育て談義。
ワネストへは近くの教室へ息子さんの送迎中に
立ち寄ってくださるそうで、ちょっと空いた時間を
ワネストで、という方も増えてきています。

日曜日は次女が通った塾の送別会に参加する
つもりでしたが、お調子者でお酒も入ると
何言い出すかわからないと娘に警戒されて
そちらへはママの出番となりました。(泣)
(僕も自分の親父を警戒してた)
ビールが美味しそうな切子のグラス。

というわけで閉店後、長女と初の

『二人焼き肉』

年頃の娘と対面するのも結構困りました。(笑)
おかげで最初の一杯は珍しくグビーっと...

炭火を囲み少しずつ話し始めた頃、すでに
ビールは3杯目。
でも不思議とあまり酔いません。

今、どんなことを考えているのか?
最初からお互いスマホも一切しまったままで
素直に話してくれました。

自分にとっても大切な”あの頃”を
今、生きている娘。
学校のこと、部活のこと、将来についても
(恋の話しは当人なさそうですが)
同じく仲間と真剣に語り合うこともあるとのこと。
僕らも部室や公園で朝まで熱く語り合う、
なんてこともよくありましたが、その時は大抵
片手に未成年禁止のものが・・・
娘は終始、水を飲みながら。
今の子はよっぽど健全です。(笑)

僕が聞きたかったのは妹の受験日のこと。
妹へ最初の一言をどう決めたのか?尋ねると
やはり電車の中で色々なケースをずっと考え、
励ましから叱咤まで用意したものの決まらず
結局、表情を見てからと覚悟を決めたようです。

妹のことを考えに考えて絞り出した、
それはシンプルな一言。
実は僕の高校最後の試合を見に来てくれた兄貴達が
かけてくれた言葉と全く同じでした。

本人は一生忘れないでしょう。

その後も中年男性お約束?の”あの頃”話しを
少し盛り加減にしてたでしょうが最後まで
スマホもいじらず付き合ってくれました。
〆のクッパも食べきれず娘が代わりにペロっと。(笑)
なかなかいい夜でした。

家に帰ればいつもの父と娘。
翌朝やはりリビングのカーペットで寝てました。
父親譲りの『どこでも眠れる』特技はきっと
いつの日か外国のどこかで、これだけは良かったと父に感謝する日がくるでしょう(笑)。

あの頃の”親の気持ちは?”
なんて聞いみたら楽しそうだけど、
案外すっかり忘れているものなのかな?

Ted

2019年2月16日土曜日

時間外。

夜明け前の『荷捌きテトリス』。
今朝のお相手は鹿児島ナンバーの運転手。
先日、娘に『トラックのうんちゃん』と言ったら
”昭和~マジうける”と言われました。

作業終了後、引き取りに茨城の神栖へ寄り、
そこから富山へ届ける予定とのこと。
鹿児島の自宅へ帰るのは月に2日。
通常、九州へ戻っても福岡止まりでまた全国行脚、
福岡からも自宅へ空車では帰れないので
宮崎や熊本方面の荷物を積んで地元へ戻るという。
1年なんてあっという間でしょうね。
大手物流企業の長距離は最近ドライバー2人体制も
増えているようですが下請け、孫請けの長距離、
特に九州南部のうんちゃんは聞くとこんな感じ。
ご苦労様です。

昨夜は閉店後、スウェットに着替え、靴を脱ぎ
遅くまでミスチルを流しながら趣味?の店いじり。(笑)

『電気点いてたから~』

と常連さんが顔を見に来てくれました。
時間外のお付き合い、というのも結構好きで、
大山時代は深夜のお客様もチラホラとおりました。
水曜日に布絵教室を開いている平井さんとも
たしか最初は『夜のお付き合い』(笑)からと
記憶しております。
片付けを済ませ、車に戻るとドアミラーに袋が。
開けるとパンでした。
こちらも灯りが点いていたので、と
お客様からの差し入れでした。
なかなかないことですよね。
本当にありがたいことです。

お客様からリクエストを商品を探していると
懐かしいロゴが目に留まりました。

若い頃、何か特別なプレゼントをしたいと、
全財産(笑)5千円札1枚を持ってデパートへ。
予算がこれでは買えるものも非常に限られるので
デパートをハシゴして漸く見つけたのが
マグカップ。
僕でもブランドを知っていたので大丈夫かな、と
ドキドキして渡した記憶があります。

ちょうどこれからの季節にピッタリな商品とともに
再会が果たせ、嬉しく思います。
僕にしては珍しく、あえてポピュラーなチョイスを
してみたつもりですので、
お立ち寄りの際はご覧下さい。

Ted



2019年2月14日木曜日

扉。

ワネストの駐車場にある桜の蕾も少しずつ
大きくなってきています。早朝の荷捌きは
風が吹くと手足の感覚がなくなるほどなので
相変わらず宇宙服のように着込んでいますが
日中は空気が微かに軽く感じる時もあります。

中庭を彩っていましたイルミネーションも
バレンタインデーでひと区切りとなります。
お楽しみいただけましたでしょうか?

その灯りを確認して立ち寄られるお客様。
しばらく僕の一方的な?すれ違いが続き、
せっかく久しぶりの機会なのに、

『疲れた顔してるねえ。』

と思わせる残念な店主。
貸方は××、借方は○○と、不向きなことに
頭が占拠されている状態が表れているようで
これはいけません。
こんな時、仕入れの感覚にもやはり影響が
出てしまいがちで、縮こまってしまったり、
逆にガラっと変えてみたくなったり、
極端に振れる傾向があります。(笑)
はたしてどうなりますか?お楽しみに?

仕入れは新しい扉を開く機会でもあります。
たとえばジュエリーをご紹介する上で、
自分自身の知識や経験を高めることもとても
重要なので、最近は少しずつ展示会で
自ら選び仕入れるようにしております。

膨大な量の中からほんの数石を探す、
価格も本当にまちまちなので、
自分の軸を持つことがとても大切に感じます。その数石を探しに世界中を飛び回る作家や
綺麗な石を求め山奥まで足を踏み入れる業者、1カラット=0.2gという極小の世界。
1カラットを超えるとキャラオーバーとして
単価がグッと上がってしまったり。
なかなかこの単位の攻防をする業界も
少ないと思いますが...
古稀を迎えるジュエリーの我が師匠。
使い方もおそらくよくわからないまま
SNSをフル活用して世界中の情報を集め、
気になる石を見つけると英語は全く駄目なのに(すみません)平気で世界中とコンタクトを
取っております。
子供のように(度々失礼)綺麗な石を追いかけ、その情熱がすっかり眼まで綺麗に
溶かしてしまったようです。(またまた失礼)
宝石を選ぶには、勿論技術的なことも必要。
でも美しいものを素直に美しい❗と思える
感受性を失わないことの方が大切なのかな、
そんな気がしております。
米粒よりはるかに小さいアーウィン。ジュエリーには向かないがあまりの美しさについ..

本当に美しい!!

うっとりするような宝石は間違いなく
手の届かない価格、というのはこの業界の
せつない定理、でも、やはり美しい宝石は
僕のような人間でも眺めていると
吸い込まれてしまうようです。

本日もここへ来ると楽しいわ、と
マダム達の手のひらで遊んでました。(笑)

Ted




2019年2月9日土曜日

ホワイトボード。

1・・・4・・6・・・、
1・・・4・・6・・・、 あれ?ない・・・

自分が朝5時から並んでいただいた番号なので
間違えるはずもなく、といって、
『ない』とはイメージしていなかったので
さて、どうしたものか・・・・。

追いかけられる、
大地震に見舞われる、

の、うなされるお決まりの夢パターンに、
もう1つ加わる?
ようなスタートとなった先週末。
それはまた、我が家にとってはとても濃厚で
とても素敵な週末の幕開けでした。
(結果的に)

我が家の小さな物語はちょうど1年前、
次女の机にあるホワイトボードに掲げられた
彼女の大きな目標からはじまりました。

『○○○○合格』

我が子が目指すとは想像もしておらず
その大胆さが微笑ましいと思っていた父親。

いわゆる偏差値ははるか彼方でしたからね。

中学受験にどんな印象を持たれますか?
悲壮感、勉強ばかりで子供が可哀そう・・・
自身が全く縁のない世界でしかも体育会系、
僕はそんなイメージを持っておりました。
その世界も確かにありそうです。

幸いなことに娘達はそれとは全く無縁で
ちいさな塾の心のきれいな先生のもと、
学ぶ児童と教える先生がお互いを信頼しながら
学ぶことの楽しさにどんどん気付き、
整頓された机に自然に向かっておりました。

『もし、僕もこんな先生と出会っていたら』

と、勘違いしそうになりますが、
人生はどこか必然ですよね?(笑)

おかげさまで娘達揃って受験当日の朝を
とても清々しい表情で迎えていたのは
なにより印象的です。

長い積み重ねの結果は一瞬。
中学受験の合格発表もインターネットの時代。
早いところは試験日の夜に発表されます。
次女の第一志望校は発表が翌日午前に学校で、
というオールドスタイル。
本人はその時間、他校を受験中なので
夫婦揃って本人より一足先に喜びの瞬間を、
思っていたら冒頭のように、
となった次第ですが・・・。

迎えに行く道でずっと最初の言葉を
考えておりましたがどうしても見つからず、
結局、娘が我々の顔を見て事態を察しました。

人前ということもあり我慢しているのですが
ふとした時に娘の眼にあふれる涙。
一生懸命取り組んだからこその涙、とは
その時言えませんでした。

そういう状況の中、続けてその日の午後に
長女が在学する学校の試験に臨むという
難しい事態となりましたが、妹の気持ちを
察して、長女が駆けつけてくれました。

受験が近づくに連れ、”先輩”として
姉の存在が頼もしく感じていたようで、
色々アドバイスを受けてました。
一方、頼られる長女も嬉しかったようで、
結構先輩風(笑)を吹かしておりました。

会場へ向かう道。
二人がどんな言葉を交わすのか、
親も沈黙を見守っていた時、ぽそり、

『よく頑張ったよ。』

『うん。』

実は実家で結果待ちをしていた長女。
伝えると大泣きして、すぐに『行こうか?』
とメッセージをくれました。
最近、家ではやや自己中JK感があったので
意外でしたが頼もしく感じお願いしました。
多分、電車の中でずっと妹の気持ちになって
何を言おうか考えていたことでしょう。
同志として姉として、最高の一言でした。
親には到底及ばない姉妹の絆。
こちらの胸が熱くなりました。

おかげさまで、姉妹で同じ学校へ通学する
喜ばしいことになりました。
結果からみればおさまりの良い出来事ですが、
次女の大きな挑戦への一歩が、
家族一人一人にとっても素晴らしい経験を
もたらしてくれました。


親としてどうあるべきか?
も自身に問われる場面。その時思い出したのは
亡き母がどんな時も毅然と支えてくれたこと、
親父が周囲に子供の自慢話しばかりしていた
ということさえも(笑)思い出し、
大いに参考にさせてもらいました。
月日が流れて親の愛情を知る。
ありがたいものです。

いつの日か、娘達がこんな時に僕達を
同じように思い出すならば、いのちのバトンも
脈々と繋がってゆくということなのでしょう。

消されてしまった次女のホワイトボード。
次は何を書くのか楽しみです。

いつも役に立つ情報などご案内することもなく
駄文を重ねてしまっている我がブログ。
お忙しい中、お付き合いをいただいてる
皆様には申し訳なく、また、
本当に有難く思っております。
本来ならば日記として書き残すに留めるべきと
思われますが、なにせ字が酷い。(泣)
残ると末代までの恥となるレベルです。

ブログは親族との安否確認だったり(笑)、
家族への報告、あるいは業務連絡、
大切な方へのメッセージなんてときも??

なるべく現在の自分を正直に
(勿論、美化しているところ多々あり)
偉大な父親であることを諦めて
『パパもいい歳してグラグラだったじゃん』
と娘達が将来笑えるようなら
案外役に立つかも?
と淡い期待を寄せて綴っております。

どうしても今回の出来事は書き残して置きたく
最後までお付き合いさせてしまった皆様、
どうかお許しください。

寒い連休になりそうですが良い週末を。

哲志





2019年2月3日日曜日

願い事。

まるでノルマに届かず月末に押し込む
営業マンのような?南岸低気圧の通過。
雨の気配に、傘をお探しのお客様もちらほら。
見るという行為の主体は何か?
つくづく考えさせられます。
AMAGAERU をチラリと見せるあざとさ。

なにも今夜でなくても....とは
受験生を持つ親のエゴに違いありませんが
久しぶりのしっかりした雨脚に濡れる
ワネスト中庭を楽しみつつも、雪にならず
よかったと思う夜を越えて、早くも2月。

『1月往ぬる 2月は逃げる 3月去る』

商いに限った言葉ではないようですが
店主同士の会話では実感が言葉の後に
お互いをニヤリとさせます。(笑)

2月よりワネストカフェのシフトに
変更がありますのでファンの皆様は情報
チェックしてくださいね。
 
先日ご来店の、やはり受験生を持つお客様。
試験日程が終了した娘さんに、

『まずなにかやりたいことなある?』
と尋ねたところ、すぐさま、

『ずーっと行けなくて我慢していた
猫空カフェでお食事!!』
とリクエストがあり早速いらしたとのこと。

日々、食事を提供するなかで、これほど嬉しい
言葉もないのではないかと思われます。

他店のことなのにこちらもジーンとくる、
そんな人間が集まっているワネスト商店会。

お客様も受験生の我が子にと、沢山の差し入れ
をわざわざ届けてくださいます。

それぞれ、現実の壁とは日々格闘中(笑)。
なれど、素敵なハーモニーを奏でてくださる
お客様に包まれて仕事を磨いてゆけることは
とてもありがたいと思っております。