2021年1月30日土曜日

土俵。

 『自宅はどちらなのかしら?』

お客様からの頂き物を家族にお裾分けし、

工場へ”とんぼ返り”した昨夜、家人からの一言。

(笑)

優しいお客様から美味しいものを頂くことも多く

その点は我が家の女性陣から高評価を得ております。

いつも本当にありがとうございます。


自宅・工場・店の巡回トライアングルが

中途半端な大きさで、わが身の充電切れを

どこで迎えるかがいつも悩ましいところ。

ま、大抵5時のお約束がある簡易ベッドですが。

(苦笑)

次々トラックが来るので黙々と(不機嫌気味かな?)

テキパキこなす早朝荷捌き。

一年で一番寒い今はトラックをすべて見送った頃に

空が美しく漆黒からコバルトブルーへと変化します。

ゆっくり眺める余裕はないですが好きな時間です。

今朝の荷物は遠く山口から。

湘南ナンバーなので運送業界では

『帰り荷』と呼ぶ復路のトラック。

往路の目的地を聞くと『佐世保』とのこと。

神奈川→佐世保なら自衛隊関係?

と軽く聴いたつもりが

”ビンゴ”

舞鶴、陸奥へも結構トラック走らせるそうで、

(つまりは海自関係)

『伝票に見たことないゼロの数が並んでます』

(つまり億超え)

なんて聞くとこちらの好奇心に火が着きます。

ミサイルって民間で運ぶの?

もしかして段積みとかあり? 

などなど2台目トラックの約束時間まで

少し時間があったので色々聞きました。

『1発〇億円の魚雷は2段積みで・・・』

『火薬量が多い時は監視がタクシーで現地まで追走』

『行動時間短縮のため佐世保もで翌日着指定』

などなど、初耳のことばかりで面白かったです。

軍事費にはこういう特殊な事情が至る所で含まれる、

ということが自分の土俵で初めて想像出来ました。

まさに早起きは三文の徳です。(笑)

この会話、運転者さんの、

『これで一体なにを作るのですか?』

から始まりました。

同じく好奇心の強そうな運転手さんには

荷姿もバラバラで1本ごとに僕が中身を確認している

”ウチの原料”が見過ごせなかったのでしょう。

ある意味こちらも特殊です。(笑〉

"運ちゃん"稼業は毎回様々な現場を訪れる仕事。

下手な営業マンより事情通だったりしますので

従業員には缶コーヒーでもご馳走して

仲良くするよう指南しています。

(最近そういう運ちゃん少なくなりましたが)

きっと次に会うこともない一期一会ですが

久しぶりにもらった良き時間のおみやげに

やっぱりちょっとスペシャルなものを渡す。

おそらく僕と同じ簡易ベッド生活な運ちゃんの

ささやかな楽しみとなるよう願って。

そして、もしまたウチの荷物を運ぶ機会があれば

大切に運んでくれるでしょうから。

時代が変わってもやはりひととヒト。

こちらはお客様から学んでいることです。






2021年1月23日土曜日

SOUNDTRACKS

 氷雨。

夕方からは雪になりそうな寒い週末。

こんな寒い日も、真夏の暑い日もワネスト中庭で

毎週土曜日にマルシェを開いている遊佐農場さん。

ノートを傍らにいつもアイデアを書き込んでいて

心が折れる、なんて暇もなさそうです。

世の中がどうあれ、すべきことは変わらず

自ら畑を耕し、種をまき、育てる。

あまり余計なことを考えすぎず、

やるべきことが日々押し寄せる日常というのは、

こういう時にとても強いとお見受けします。

色々笑い飛ばせるちいさな事業主の同志。

お互いにとって”リポD”のような存在です。(笑)

お客様にとってのちいさな店もかくありたい、

などと常々思っていたりします。

(ちょっとミスチル風?)

そうそう、ミスチルのNEW ALBUM

『SOUNDTRACKS』

シンプルな音作りが一層幹の太さを感じさせ、

まさにしばらく自分のサントラとなりそうです。

30年近くトップとして走り続けてきた凄み、

アルバムの随所でゾクゾクさせられます。

世代を超えて娘たちにも普通に受け入れられていて

カラオケでも娘とHANABIを熱唱するのが定番。

続けてきたことからにじみ出る”味”、

自分にないものだから益々あこがれます。


ジュエリー工房より頂いたお題”ピンクダイヤ”。

今の時代だからこそ、と瞬時に浮かんだイメージが

~”PINK&PINK”

ならばいっそ、アルファベットの”P”まで添えて~

アバウトなイメージを毎回作家に押し付けるのも

どうかと思いますが、でもそこはさすが

ミスチル同様のキャリアを重ねた作家さん。

トキメキカラーピンクにアルファベットという、

可愛くなりすぎる可能性もある組み合わせを

どんな世代にもお楽しみいただける味付けに

仕上げてくれたかと思われますがいかがでしょうか?

日常に寄り添う重ねリングとしても楽しめますよ。

”P”の仕上がりをみて、ならば、と

早速シリーズ化に着手しました。

といってもそこは同じものを作らない我々。(笑)

こちらもどうぞお楽しみに!!

『Rose et Rose ~P~』



(今回もフランス語監修メルシーボークー!!)







2021年1月16日土曜日

守備。

 新年のスタートから2週間が過ぎました。

例年以上に静かなお正月明けのワネスト。

寒気と静けさで日没頃にはグッと冷え込み、

換気のために開けている窓も、

いつも開けているドアも寒さに負けて

さすがに閉めてしまいます。

自分に甘い店主と違いスタッフは常に換気を意識して

雨の日も風の日も開放してお迎えしております。

寒くて凍えてしまうかも?と心配になりますので

どうかあれこれ振り回してあげてくださいね。(笑)


外では何かと気構えている状況かと思われますので、

足を運んで下さるお客様にはせめて心も体も暖かく、

リフレッシュしてお帰り頂けたら嬉しいです。


昨夜は時々発症する”ラーメン発作”が起き、

閉店後、20時までにアクセス可能な店を調べ

大急ぎでなんとかラストオーダーに駆け込みました。

店は閑散としていてあらためて業態として

20時閉店はやはり難しいと感じました。

一方、駅ビルの食品コーナーは駆け込み客で列をなし

皮肉なことにかえってぎっしり”密”でした。

生産現場では機械を新設したり方法を変えた後に

効果を多方向から慎重に経過観察することが大切。

従業員から面倒に思われても繰り返し言っており、

場合によっては元に戻すこともありますし、

元に戻せるよう準備もしておきます。

特効薬などの積極策はまだ見出せてない中、

まずは守備を整える冷静な修正能力が問われる局面。

サッカーでも強い相手から偶然先制点を奪い 

1-0で迎えた残り時間20分。

その1点を中途半端に守ろうとすると大抵追いつかれ

終わってみれば残念でした、となることも多いです。

世界史を塗り替える出来事を生きている今、

誰もこれが正解とは言えないでしょうが、

冷静かつ柔軟で明確な対応が大切かと思われます。

さてラーメンについて、

当面、自宅周辺や工場近くのお気に入りの店には

間に合いそうもないので、”発作”に備え店の近くを

開拓する必要性も感じておりましたが・・・。

”貴重な1杯”となると

ハードルが上がってしまうようです。(苦笑)

貴重なご来店、

我々も今まで以上に大切にしてゆかねば、と

1杯のラーメンから教わりましたとさ(笑)








2021年1月9日土曜日

自然体。

 厚い氷の下でじっとしている金魚救済のため

水道も凍結し出ないのでクリクラの熱湯をかける。

毎朝氷点下になる工場。

週明けに水道管の破損がないか心配です。

早朝荷捌きが最も辛い季節。



仕事始め。

と、あっさり書き出すままな心持ちの新年も

ある意味、自分としてはちょっと珍しい。

一年の計は、と盛り込みがちだった今までは

新年早々からあれこれ考えて肩に力が入り過ぎ、

その後に失速をして反省、が毎年のパターン。

(単にカタチから入る、だけのことのですが。)

その”カタチ”。

焦りの顕れなのかもしれませんね。

”かくありたい”が

”かくあるべき”

”かくあらねば”となってゆき、

結局出来ないスパイラルはやはり、

あまり生産性が良くなかった気がします。

後半白紙となる手帳も今年は買わず別の方法とし、

気の向くままに続けている”お散歩”も休みだからと

張り切り過ぎず今までのペースを変えることなく。

娘たちとはトランプに興じ、初プレイの大富豪では

勝つための奥深いゲームプランを手ほどきして

父親の威厳を保っておきました。(笑)


嵐が吹き荒れた昨年。

今年もこれから嵐の予感。

その狭間に自然体となれたことはそれなりに

齢を重ねたおかげ?かもしれません。



”立つ鳥跡を濁さず”くらいがささやかな望みですが

ちいさな会社の経営者はそれすらままならず、

嵐の中で何かと繰延べ、先延ばしに。(苦笑)

今まで数少ない武器でした元気や健康が、

こうなると今後は最強の武器となります。

難しい状況の中でも新たな試みをしていたり、

新たな道へ大きく舵を切ったりと、

意欲的な取引先が多く、

皆様からエネルギーをいただきました。

それらを取り込み、進んでゆこうと思います。





2021年1月2日土曜日

動と静。


朝晩の冷え込みは厳しいものの穏やかな新年。

自分自身にたいした変わりはないですが、

何かとひとり抱え込んでいたつもりだった

数年前より”今”に感謝出来るようになったのか

自宅の各部屋から目覚ましの曲が鳴っては消えが

繰り返される日常ですら、ビールで撃沈し、

いつも通りひとり早起きしながら感じることも

微笑ましく、結構愛おしい。(笑)

過ぎればあっという間でしょうから。



変わることばかりに目を向けた昨年。

年賀状を書き、家族で鍋をつつきながら紅白を観て

年越しはゆく年くる年。

元旦の朝は子供たちにお年玉を配りおせちを囲み、

年賀状が届くのを楽しみに待つ。

個人的にはこの”お決まり”の流れも好きです。

年賀状作成には長女のアイデアを取り入れたり、

おせちは長年の友人の手作りを取り寄せたり、

お決まりにも新しい風が吹き込みました。

友人の手作り料理を家族が喜んで食べているのは、

なんだかとても嬉しいものです。

彼が積み重ねてきた時間と経験を感じつつ、

味わい深く箸を運んでおります。





変えてゆくこと、変えぬこと。

動と静。

遥か彼方の水平線を視界に入れながら、

日常の大波小波をしなやかに、と

自分にひと声かけて、今年も漕ぎ出しましょう。