2020年3月28日土曜日

臨時休業

外出自粛要請にともない、
当店も28、29日は休業させていただきます。

まさかこんなことになるとは・・・
世界中の人が同じ気持ちなのかと思われます。

ちょうどちいさな会社の”通知表”提出時期でもあり
金融機関の担当者と話す機会も多いのですが、
売上がゼロで今後もしばらく見込みも立たない、
という会社、業種が1つや2つではないという
厳しい現実。
他人事ではなく拳を強く握ってしまいます。
自分ではどうしようもないこと、
とはいえどうしようもないでも済まされず、
こんな時にしか出来ない大切なこともありますので
工場ではネズミらしくチョロチョロと
”ウシさん”たちのお尻を突いて歩いてます。(笑)
今後のシナリオが全く読めませんが、

”今が大切ですよ、みなさん”

というジャパネット元社長の甲高い声が
結構頭の中でリフレインしてます。

最近インプットが少なくて年代ものばかりな
自らを励ます言葉を総動員して、
なんとか見失わずに乗り越えてゆきたいな、
と思っております。

ブランコに並んで腰かけ語らう
ロマンチックなひととき、
早く訪れますように。

(すぐに旅立ってしまうサシコッテさんの
マスクは来週も入荷予定ありです、)
コソコソっとお伝えしておきますねー。




2020年3月21日土曜日

未来は僕らの手の中。

春分の3連休。
早朝荷捌きの時間はまだまだ寒いですが、
いつも通りはありがたいこと。
当たり前ではないと突きつけられている
現在の心境です。
夜明けも早くなりました

sasico_tteさんのマスクは大変好評です。
昨日届いた第4便は午前中に完売してしまい、
FBをご覧になって夕方いらしたお客様には
店主が隠し持っていた1枚をお渡ししました。
店頭に設置した消毒液もスタッフがドラッグストア
6件駆け回ってようやく手に入れたもの。
どちらも当面入手困難な貴重品となってしまい、
本当に皆様お困りになっていることがわかります。

マスクは自称”チマチマ派”(笑)サシコッテさんが
万障繰り合わせて引き続き制作してくださいます。
丁寧な作りとかわいい柄が着けていて褒められる、と嬉しいご報告も多数いただいております。
せっかくなら喜ばれるものにしよう、
というのがいかにも作り手らしい。
部品調達も難しい中で少しでも使いやすくと
毎回送られて来るたびにバージョンアップ。
現在マスクVer.4。
個人的には靴職人として卓越した技が披露される
工夫に満ちたお父様の工房が重なります。

『もっと高くてもいいから頑張って作って』

というありがたいお声もモチベーションにしつつ
おそらく絶対変えないであろうまっすぐさは
やはり愛すべき···(笑)

数量は出来た分だけとなりますので
残念ながらご予約やお取り置きのご希望には
添いかねますこと、どうかご了承ください。

水泳、北島康介さんの新聞コラムが秀逸でした。
”もちろん、今回の想定外な事態は大変だが、
狙った大会に向け、思い描いた通りに
調整できることはまずない。
規則正しい生活は当然、細かいルールを決め
守っていてもケガや病気に見舞われる。
想定外の事態に直面し、
今、なにをすべきかを考え
むしろ集中力が高まるかもしれない”

ご自身の経験に基づく言葉はやはり深い。
同じことを従業員に伝えているつもりでも
”こちらの力量”に問題ありなのか・・・。
(苦笑)
ウチの上司は大げさなんだよ、と
陰で言われる程度に現実が収まってくれれば
僕は狼少年で構わないと真面目に思っています。
一陣の風であっさり吹き飛ぶ小さな工場。
なんとかここまで生き長らえたのはこんな時に
しっかり向き合ったからとだけは言えます。
震災を共有した従業員はわずか1人。
ある意味、組織として初めて迎えるピンチに
一人ひとりが考え、決断し、動く。
今、何をすべきかに集中する時こそ
今、一体自分は何をしているのか?
をはっきり理解できる滅多にないチャンス。

♪あまりにも突然に
昨日は砕けてゆく
それならば今ここで
僕ら何かを始めよう
僕ら何かを始めよう♪

byザ・ブルーハーツ

まさに未来は僕らの手の中、です。

事業を今後も継続してゆきたいと思っていて
今回の危機はどんな手段を使っても乗り越えたいと
借入をご検討されている経営者の皆様へ業務連絡。
”我ら借入族さん”は既にご案内かと思われますが
早速金融機関で受付が始まっています。
(やはり殺到しているそうです)

民間金融機関の保証協会特別枠制度融資は
セーフティーネット4号認定、
条件は
・直近月売上高が同月前年比20%以上減少
・今後3か月も減収見込み(あくまで見込でOK)
こちらは業種問わず

同5号認定
条件は
・直近月売上高が同月前年比5%以上減少
ただし指定業種限定

日本政策金融公庫(いわゆる公庫)も今回は
特別枠設定で
・直近月売上高が前年、又は前々年比5%以上減少

ということになっているようですので、
門を大きく広げて待っているという意味ですね。

今まで無借金で経営されてきて今回ばかりは、と
不安な日々を過ごしている方もいらっしゃるかと。
難しい判断だと思いますが、この特別枠を使うのは
有効な選択肢の1つかもしれません。

長文失礼しました!!


2020年3月18日水曜日

コツコツ。

サクラサク。

暖冬の影響で最も早い開花の東京。
なんとなく心騒がしく桜を愛でる余裕も・・・
いや、それはいつものこと。(笑)
街が桜色に染まれば気分も明るくなるでしょう。

ロンバケ中の娘たちに内職をお願いしたところ
おねだり上手な次女からちゃっかり
”恋つづ”ラインスタンプが欲しいと
要求されましたので
ひとまず”バイキンマン”スタンプをプレゼントし
後は作業後に、としました。
働かざる者・・・です。(笑)

子供の頃から兄弟で父の仕事を手伝わされました。
末っ子の僕は体も小さく、専ら砂遊びならぬ
”粉遊び”(この表現ちょっとアブナイかな?)。
紙袋の中をはたいて綺麗にすると1枚5円、
という作業は3男の兄貴が黙々とこなしてました。
コツコツ出来る性格がピタリとハマり
今じゃアイアンマンレースに参戦しています。
三つ子の魂百までとはよく言ったもので、
僕はというと三行日誌のまま
すっかりいい大人になってしまいました。


もう一人の素敵なコツコツ派、
刺子作家のsasico_tteさんがこんな時だからこそと
1枚1枚丁寧にマスクを作り、少し数が揃ったら
すぐに送ってくださっております。
もう既に第3便まで受け取りました。
心待ちにしている方も多く 
1度に沢山のご案内は難しいですが、
晒を使った繰り返し使えるタイプですので、
ご入用でしたらお立ち寄りください。
当面マスクは入手困難な状態が続くと思います。
ワネスト内gamou.akaneyaさんも快く取り扱いの協力をしてくださり、扱っております。
大人、子供、ベビーサイズすべて1枚200円。
(サシコッテさんの制作費、運賃のみです)

3者ともに何か出来ることはないか?と考えていた
ちょうど良いタイミングでしたのですぐ響き合い
トントン拍子でご案内となりました。
微力ながらお役に立てればなによりです。




2020年3月14日土曜日

ブランコ。

雪がちらつく寒い週末。
早朝荷捌きから始まる土曜日も、
ありがたく今のところは通常通り。
工場では輸出関係に少しコロナウイルスの
影響が出てまいりました。
少しから突然フルブレーキという事態も起こりうる
警戒は常にしております。

小さな店は不要不急の商品がずらりですが
こんなときだからこそ我々は変わらぬ”何か”を
スタッフと提供してゆきたいと思っております。

現状、どんな業態のお店でも積極的な集客は難しい
かと思われますが、お客様がいらしてこその存在
なので矛盾の中でどうすべきか、は
なかなか悩ましいところです。
そんな中、足を運んで下さるお客様の存在には
なにより励まされます。
本当の喜びをより深く感じることが出来る
貴重な機会であるともいえます。
こういう状況下ではかえって日頃の生き方、
働き方があぶり出されるもの。

実体経済の厳しさと比べ、いわゆるマネーの
いささか軽薄な揺れ動きぶりは滑稽に映ります。
某経済紙の1面に”恐怖指数”なるものの解説が
真面目にされていたり、誰かの一言や雰囲気に
踊らされ乱高下している様は、
非常時にやってはいけないお手本のようです。

一方、お客様の不安を少しでも和らげようと
早速、細やかな心遣いをしてくださる取引先や
働き方も変わったけど家族との時間も増えたと
前向きに捉える友人。
自分の心の在り方も教えられます。

若い頃に一度鑑賞した黒沢映画の

『生きる』

当時は黒澤映画の1つや2つ知っておかなきゃ、
程度の浅はかな感じでしたのであまり覚えておらず
(苦笑)
年を重ねて見直してみるとグッときました。
しかも志村喬さんはたぶん今の僕と同じ年齢。
(こちらは結構ショックです!!)

真珠のケシ(無核真珠)に僕が感じる物語を、
むしろロマンチックに表現してみたくて作った

”ブランコ”

実は記念すべき第1号を見てすぐ思い出したのが
なんと白黒映画のあの1シーンでした。
人生の最後に、初めて生きた証となる小さな公園の
ブランコに雪が降る夜、ひとり揺られながら

”命みじかし、恋せよ乙女~”

と口ずさむ。
若い頃は寂しいシーンと思っていましたが、
幸せかも?と思えるようになりました。
思えばその頃には関心の無かった真珠にも
物語を感じるようになり、
昔鑑賞した映画を想起させ、
自分の景色も変わっていることに気付く。
(ひとり夜中に車中で鑑賞してましたが)
皆さんにはまた違う物語が思い浮かぶ??
となったら嬉しいです。




2020年3月11日水曜日

トンネル。

本降りの雨にスーパーへ駆け込みながら、
『ウイルスは流れてくれないのか?』
と、つい考えてしまいます。

まさかの形で突如”ロンバケ”になった娘たち。
最近なにかと情報ツウでテレビドラマなど、
僕が後から興味を持ちだすと”俄か”呼ばわり。
例えばブログのタイトルでも最後に『。』を
付けるのが女優の何某さんと一緒でイヤとか。
何かとオジサンには手厳しい年頃なのかな?

唯一、娘たちを僕が一歩リード?していたのが
『テセウスの翼』。
最初のほうは見てないので謎も多いのですが
こちらも涼真君のようにせめて3か月前に遡り、
やり直せたら、と本当に思います。

皮肉にも個人的には会社の決算とともに
金融機関へ提出する今期の経営計画をまとめ上げた
矢先にその根底が覆されそうな事態。
毎年こちらの思惑通りに事が進むことはないので、
それ自体は良くも悪くも慣れたものですが、
モノの停滞、円高、原油安、
どれもマイナス要因にしかなりません。(泣)

9年前の今日、3月11日もそうでした。
リーマンショックで背負った深い傷から
漸く立ち直り始め、折しも決算後に
さぁ頑張るぞ!!と気持ちを新たにした矢先、
従業員を外に避難させ、波打つ地面を

”またゼロからか・・・”

呆然と眺めたあの光景。
10時間かかって帰宅した車中ではやりきれなさで
何度も何度も”クソー!!と叫んでました。
もちろん、あの日から辛い思いが続いている方と
比べればたいしたことではないのですが。

これまでの危機は覚悟を決めて、とにかく動く、
体育会系の僕にはわかりやすい方法が前へ進む
最善策だと信じられたように思われます。

今回の状況は経済的ダメージはおそらく既に
リーマンショック以上。
世界中のあらゆる業種が急ブレーキを掛けられ、
いまだ出口の見えないトンネルにいることは
今までにない難しさ。
しかもその中で動くことが許されないというのは
過去とは違う対応をかんがえねばならぬという
未知の経験になるかと思われます。
おそらく、ご商売をされている皆様の多くは
同じ不安の中にいらっしゃるかと···。

『あの時はねぇ・・・』

『わかった、もう何度も聞いたよ!!』

娘たちと将来こんな会話を笑いながら出来るよう
最善を尽くすのが大人の務めなのでしょう。
残念ながらトイレットペーパーをしこたま買い込む
”私だけ”が、では到底乗り越えられない難題。
きれいごとですがやはりこういう大きな痛みから
絞り出される一滴こそが先人も、我々も、
そしてこれからの人たちへも大きな礎となる
"叡智"と言えるものになるのでしょう。

さて、何コマ戻らされるかこの人生ゲーム、
それにしても大人って結構大変です。


2020年3月7日土曜日

ホトトギス。

少し肌寒い3月のスタート。
夜明けの早まりを感じる早朝荷捌き。
ザワつく人の世に関係なく季節は淡々と巡る。

”成績表”提出後にひと息つきたいところですが
各所へお世話になっているちいさな会社の
”迷”番頭としては色々備考欄に加筆する
細かい作業に追われる時期でもあったりします。
(泣)
決算書という結果ですべてスコアリングされるのは
当然ではあるものの、やはりそこへ至るには
毎年自分たちなりにかなり多くのストーリーがあり
それをわかりやすく伝える努力の積み重ねも
更に良くしてゆきたいという工夫に繋がります。

世界中に見えない不安を拡散しているウイルス。
会う約束を延期し、伺いたかったイベントも
ちょろちょろネズミにしては珍しく我慢。
自分ひとりだけならいいのですが周囲まで
巻き込んでしまうと思うと...
なかなか厄介なものです。

ちいさな店でも中国製の商品はもちろんですが
イタリアのバッグや洋服、
スペイン小さな島のハンドメイドブローチや
北欧フィンランド、エストニアのハンドメイドなど
世界中の商品をご案内出来るようになった
移動の自由がもたらす発展の代償のように
なかなか歯止めが効かず分断せざるを得ないという
状況にどこか重たさを引きずり、どっぷり埋もれ、
思考まで停止してしまいそうでいけませんね。
いつもならこんな時はウロウロして
視点を変えるなど
リフレッシュを図るところですが・・・。
逆にどっしりと構えてみたり、
ルーティーンを壊してみたりするのも
いいかもしれません。

さて、ホトトギス、
どんな風に泣かせてみましょうか?
(笑)


2020年3月1日日曜日

なにはともあれ。

”さん”付けで店主の名前を呼んでくれる
王子のかわいい声が響くひっそりとしたワネスト。

”何はともあれ”決算書の提出に毎年この時期訪れる
税務署もいつもなら確定申告で長蛇の列なのが
期限延長のため人もまばら。
あちこちで珍しい光景が広がっております。
時代を越え、研ぎ出される普遍のデザイン

何はともあれのこの儀式を一つの区切りとして
気持ちをリセットすることになるのですが、
やはりなんとなく今年は難しいので困ります。

工場では海外へ輸出するコンテナの積込み。
この道20年のベテランコンテナドライバーも
リーマンショック以上の酷い状況とのこと。
都心の割烹でも予約のキャンセルが相次ぐなど
あらゆる産業で既に大きな影響が出ていて、
これだけ人の移動に制限が掛かる例は過去になく
今後の見通しすら立てられない難しさがありますが
これから刻々と変わってゆく状況を受け入れ
粘り強く柔軟に対応してゆくほかないのですし
どこかでこの経験も次への糧とする姿勢も
忘れないようにしていかないと、と
久しぶりにあまり押したくないマイ非常用ボタンの
スイッチ”オン”となりそうです。
一方、娘たちは地獄の試験前が一転春休みとなり
ずいぶん軽やかな表情となっております(笑)
彼女たちにもせっかくなので家事を手伝うように、
と早速試練?を与えておきました。(笑)

そんな中、ちょうど良いタイミングで愛すべき
イノシシさんから

”寝る場所、食べるもの、笑うことがあれば大丈夫”

という名言と素敵なご提案もいただきました。
今、出来ること。
なにはともあれやってみましょう!!
という一歩となりそうです。