2023年12月3日日曜日

ジュペルレ後記。

 イベントの余韻に浸る時間もあまり無く、

カレンダーはラスト1枚。

ラストスパートの様相を呈しています。(苦笑)


若い頃からどちらかというと人生の先輩との

お付き合いが多く、親子に近いほどの年齢差で、

先を走る先輩から、少し先を行く先輩まで

素敵だなと心から思える彼らとのご縁を通じ、

その生き様を羅針盤として垣間見ることによって

年齢の重ね方というものを意識していました。

といって、彼らのようなひたむきに努力をする  

には、あまりに言い訳がましく、長続きしない。

当然、その関係性から浮かび上がる

”現在の自分”は

いつもちっぽけで、それでいて

ミスチル”The song of praise”の一節、


♪昔は自分の価値を過信しては

高い空を見上げて過ごした♪


まさにそんな状態でした。


上村さんも”ちっぽけ”にさせるお一人。(笑)

真珠への知識も関心も、僕自身の顧客もゼロ。

そんな僕にベルカテナで作品展を開催したいと、

理解に苦しむお誘いがしかも約1.5ヶ月後という

無謀さをOKとした僕も僕ですが…(苦笑)

主催者(僕)が100%逃げ出したい気持ちで望んだ

第1回上村作品展から約10年が刻まれました。

たしか1∼3回目までは第一章の地、大山で、

それ以降はゼロから出直した第二章ワネストで、

顧客ゼロでもコロナ禍でも1年も途切れずに

続けてまいりました。

初めからこんなに継続するとわかっていれば

今回は第◯回とナンバリング出来たのですが、

逃げ出したい指数が高い状態が続いていたので、

自分の力不足に付き合わせるのが申し訳なく、

毎回がラストかもと思っておりました。

遠路伊勢から大荷物を率いていらっしゃる作家に

今の自分が最低限報いるのは何か?

毎回そんなことを考えながら準備しますが、

中でも商品を片付け、全部上村作品の店内に、

と考えたのは確か2回目からと記憶しています。


雑な自分にとってはかなりハードルの高い所業。

回を重ねる毎に大変さは経験してしまうので、

そこに向かう気持ちがたじろぎ、

自分の心に火を灯すには相当のエネルギーを

要するのが正直なところでした。

むしろそれ以上に、見事な撤収作業を見届け、

空っぽの店で味わう"自分のちっぽけさ"に

向き合う夜は、かなり辛い儀式でした。(苦笑)

それでも1年1年、少しでも改善をと心掛け

ようやく今回は、ただ片付けてTEAM EIJIを

お迎えするに留まらず、

イベントコンセプトに合わせた準備までして、

初めてゆったりとした気持ちでお客様を迎える

ことが出来たのは、今までにない気持ちでした。






会期中も上村氏と秘書の亜紀さん、当店スタッフ

と馴染となったお客様が再会を楽しんでいる

光景をちょっと離れたところから一人、

好々爺の如くニコニコして眺めているという、

"いつかは"と思っていた景色に佇み、

少しだけ続けてきたことへの手応えを、

あらためて支えて下さる皆様への感謝とともに

感じた、今回はまさに

『ジュペルレ』

なイベントとなりました。


ありがとうございました。


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