2022年10月1日土曜日

ご褒美。

 10月。

金木犀がどこからともなく香るさわやかな週末の朝。


『あっ、まだ見せてなかったね。』


高校で支給(いや、どうやら高額で借りてるらしい)

されているipadのSIMカード交換作業を請け負い、

バーターとしてバサッと渡された次女の試験答案。

自分は見ないふりをしていた高校数学なんかも

〇が沢山ついていて、思わずこちらが

“ありがとう“と言っちゃいました。

(笑)

部活に推し活(こちらは相当忙しそう)にスケート、

いきいきと充実ぶりが伺えてなによりです。

最近すっかりお土産のスイーツも目標のために

“ノーサンキュー”とツレナイ返事で寂しいのですが、

自律心のなかなか強い妹を見て長女も刺激を受け?

パパの誘惑に”Me neither"(私も~ない)

妹の好きなものを姉が追っかけるようになったり、

絶対的上下関係だった姉妹にも変化が出てきました。


地元で才女と呼ばれた母の精神衛生上、

のび太君のようなテストなど持ち帰ったことすらない

僕の高校時代。(苦笑)

当時としてはフツーの都立高に通う

極めてフツーの生徒だったと思いますが

ユニークな先生(風貌はそれはもうユニークで・・・)

のもとで過ごしたサッカー部の日々は特別な思い出。

当時はまだまだ体育会系な時代。

強豪校はたいてい先生が恐ろしい。(苦笑)

その意味では都内屈指の強豪校な雰囲気でしたが

(笑)

「するな」より「やってみよう」に重きを置く

ご指導のもと、きっと当時では珍しい

ワクワクするサッカーを沢山経験しました。

ちょっとサッカーの話しになりますが例えば、

対外試合でツータッチまでという制限が課せられ、

フリーな状態で安易にツータッチしてしまい、

内輪のルール制限オーバーでウチの選手が突然、

相手にとっては意味不明のボールキープをはじめ、

仲間が笑いをこらえてサポートに行く、

そんな試合があったり、

強豪校との公式戦では試合の終盤までカメを決め込み

超ディフェンシブな戦いをしていた我々が、

先生が頃合いを見てサインを出すと

『テメーらなにやってんだよ!!!』

といつもアツいサイドバック(仮称ナベ)が

チームメイトに突然ぶちぎれる、

というのが実は戦術変更の合図で突如アグレッシブに

襲いかかり相手を混乱に陥れたり、(負けましたが)

ハイライトは負ければ引退の大一番、

ライバルとの決勝戦を前に先生の分析を元に

劣勢な我々が勝機を見出す手段を冷静に準備。

相手チームが仕掛けるオフサイドトラップに

1度目は知らんぷりしてわざと引っ掛かり、

2度目はそれをかいくぐり僕がゴールを決める、

そんな練習を何度も繰り返したシチュエーションが

本当に訪れた時、「先生すごいな!!」と思いつつも

走りながらそれはおそらく僕のサッカー人生で

一番すべてを背負った決めなければならないシュート

というプレッシャーのかかる場面、まさに全集中。

ひとり抜け出したところからは音のない世界で、

練習で先生から教わった、

"1トラップ目を大きく"だけを意識し、→成功!!

次、キーパーのポジショニングは?→左隅が空いてる

このままだと苦手な右足でシュートだけど?

→蹴った後も追いかけて体ごとゴールへ飛び込め!!

イチロー選手がWBCの決勝打で言っていたような

ゴールまで自らの解説付きスローモーションという

貴重な体験をしました。

その後追いつかれ、後半キックオフからわずか数秒

相手が誰も触れずに高島平連合3人で決めた

スーパーゴールが生まれ決勝点となったため

僕の先制点はすっかりかすんでしまい、

チームメイトも覚えてない地味なゴールですが、

個人的には背負ってきたことの集大成とも言える

とても重要な場面、

あの時『決めなきゃ』ではなく『決める』と、

強い気持ちになれたこと、

スローモーションのゾーン体験、

どうだ!!ではなくご褒美のように感じたこと。

全国大会とは無縁で無名チームのキャプテンとして

こんな素晴らしい経験が出来るなんて

なかなかないのでは?と思っています。

そんな仲間と飲むお酒は格別、になるはずでしたが

週休0日体制と台風に水を差され

久しぶりの飲み会にお開き寸前で駆け込むこととなり

すっかりあの頃の話しに加われなかったので、

こっそりここに書き残しておきたく。(笑)

オオモリシゲオを探せ










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