2020年7月5日日曜日

偶然。

毎日シトシト続く雨。
今年は梅雨らしい梅雨となっています。

毎朝従業員の食糧買い出しにコンビニへ寄りますが
マスクにエコバッグまで増えた入店セット、
つい忘れ、急ぎ車へ取りに行くことの繰り返し。
この状況でエコバッグを店員さんに触らせるのも
なんか悪いのでせっせと自分で放り込んでいます。
(笑)
もしマイクロプラスチックによる海洋汚染から
今回の規制となったとすると、問題はむしろ
入り口(使用)より出口(処分方法)にあるかと。
この手の話しを家でブツブツ言いだすと
また始まったと面倒臭そうな娘たち。
齢を重ね、物事斜めに見てしまうこともあります。

当店でご案内している靴は佐賀のJUMBOさん。
柔らかい革、履き心地のよさも常に追求されている
真面目な靴工房の側面はもちろんなのですが、
時々どう見ても原価計算など後まわしにして、

”面白そうだから”

社長がGOサインを出して職人を泣かせている?
(間違っていたらごめんなさい)
と思われる意欲作も織り交ぜる遊び心も魅力です。

『いつも黒か茶を選びます』

というお客様に、なるべく失礼のないようにですが
あえて少し変化球をご案内すこともあります。
ご自分のスタイルを持つことは本当に素敵で、
そうでない自分にはむしろ眩しいものです。
どこでも買える時代にちいさな店を訪れる。
単なる偶然でしょうが余程の偶然だと思います。
そんな偶然の機会をいただく場として、
いつもと少し違うことをお楽しみいただけるか?
ちいさな店の進む道もそこにあると言えましょう。

”ひとまずベージュで” よりも
”やっぱりメタリックなサーモンピンクで” と
決められた時のお客様の表情はとても楽しげです。

『佐賀のやさしい靴です。』

なんとも平凡なご紹介することも多いのですが、
実際に工房へ赴き、自分なりにそこにある
空気感、雰囲気から出てきた嘘のない言葉です。

『えっ、佐賀ですか?』

佐賀ご出身のようで、信用度もグッとアップ。
帰りには”佐賀の靴をどうぞよろしく”という
お言葉まで頂戴しました。(笑)

偶然通りかかった店に靴があり
それが偶然自分のルーツと繋がり
思い切って新しい自分を引き出してみる。
まさかのダッドシューズ


お帰りの表情が明るさに満ちておりました。
そんな日の気持ちをシェアしたくて
家族に話すと・・・

それぐらいがちょうどいいのかもしれません。






『佐賀の優しい靴です』


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