2017年10月12日木曜日

ものづくり魂。

先日蒲生でものづくりをされていたお客様と
しばし仕事談義。
お客様とは以前、ワネストへ来たばかりの頃に
当時ご紹介していたオーダーシューズを活かし
何か地元の産業を店で発信出来ないか?
と考え興味のある産業が偶然お近くとわかり、
突然伺わせていただいてからのご縁。

独特の技法で日本最後の作り手だったという
御商売は10年以上前に断念されていたので
製品化には至らなかったのですが・・・。
伺うと越谷は昔から縁の下ものづくりの町で、
染物や、今でも町に冠のつく有名な
千住ねぎ、草加せんべい、岩槻人形などは
売り手の町で『作り手』は越谷”だった”よう。
あの千疋屋さんも越谷に地名が残っています。
町の様子を見ると状況も変化しているとは
思いますが、越谷愛が更に増しました(笑)。


ワネストもその昔、先代がランドセルなどの
革のなめし工場をされていた跡地にあります。
オーナーも子供時代にピット漕で遊んでいた
そうで、ものづくりが体に染み込み知識や
造詣もまことに深い。


僕自身、プラスチック原料再生という、
消費者の目には直接触れない、いわば
『縁の下の製造業』を営んでいるので、
悲喜こもごも、とてもよくわかりました。




おそらくここ30年位の間にあらゆる分野で
それまで受け継がれてきた技術の断絶があり
再現不可な技術も多いのではないでしょうか?
そしてその流れはさらに加速するでしょう。


例えば作家の手掛けるジュエリー。
リング1つ作るにも石の研磨師、留師、
リングに表情をつける彫師などの協力があり
はじめてかたちになるもので、技術習得に
時間を要すこれら職人の分母が増えることは
おそらくないでしょう。
先述のお客様はご子息が継承しておりましたが
現在は同業他社で精励されているとのこと。

端的に言えば『食べていけない』のですね。
我々世代で失くしてしまった技や職人の心は
あまりに多く、もったいないことですが
残念ながら嘆いていても元には戻りません。


すっかり暮れていました。




でも、まだまだ作る意欲は衰えていません。
仕事の話しになると目にちからが漲り、
お嬢様からの電話もあしらって数時間
しゃべり続けておりました。

ものづくり魂、
もっと、勉強させていただきます。


Ted
























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