2020年3月14日土曜日

ブランコ。

雪がちらつく寒い週末。
早朝荷捌きから始まる土曜日も、
ありがたく今のところは通常通り。
工場では輸出関係に少しコロナウイルスの
影響が出てまいりました。
少しから突然フルブレーキという事態も起こりうる
警戒は常にしております。

小さな店は不要不急の商品がずらりですが
こんなときだからこそ我々は変わらぬ”何か”を
スタッフと提供してゆきたいと思っております。

現状、どんな業態のお店でも積極的な集客は難しい
かと思われますが、お客様がいらしてこその存在
なので矛盾の中でどうすべきか、は
なかなか悩ましいところです。
そんな中、足を運んで下さるお客様の存在には
なにより励まされます。
本当の喜びをより深く感じることが出来る
貴重な機会であるともいえます。
こういう状況下ではかえって日頃の生き方、
働き方があぶり出されるもの。

実体経済の厳しさと比べ、いわゆるマネーの
いささか軽薄な揺れ動きぶりは滑稽に映ります。
某経済紙の1面に”恐怖指数”なるものの解説が
真面目にされていたり、誰かの一言や雰囲気に
踊らされ乱高下している様は、
非常時にやってはいけないお手本のようです。

一方、お客様の不安を少しでも和らげようと
早速、細やかな心遣いをしてくださる取引先や
働き方も変わったけど家族との時間も増えたと
前向きに捉える友人。
自分の心の在り方も教えられます。

若い頃に一度鑑賞した黒沢映画の

『生きる』

当時は黒澤映画の1つや2つ知っておかなきゃ、
程度の浅はかな感じでしたのであまり覚えておらず
(苦笑)
年を重ねて見直してみるとグッときました。
しかも志村喬さんはたぶん今の僕と同じ年齢。
(こちらは結構ショックです!!)

真珠のケシ(無核真珠)に僕が感じる物語を、
むしろロマンチックに表現してみたくて作った

”ブランコ”

実は記念すべき第1号を見てすぐ思い出したのが
なんと白黒映画のあの1シーンでした。
人生の最後に、初めて生きた証となる小さな公園の
ブランコに雪が降る夜、ひとり揺られながら

”命みじかし、恋せよ乙女~”

と口ずさむ。
若い頃は寂しいシーンと思っていましたが、
幸せかも?と思えるようになりました。
思えばその頃には関心の無かった真珠にも
物語を感じるようになり、
昔鑑賞した映画を想起させ、
自分の景色も変わっていることに気付く。
(ひとり夜中に車中で鑑賞してましたが)
皆さんにはまた違う物語が思い浮かぶ??
となったら嬉しいです。




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