楽しみにしている日経新聞の隔週コラム、
サッカーのKINGことKAZUさんの
『サッカー人として』
鈴鹿へ移籍した今季は出場時間も増え、
55歳のプロサッカー選手という前人未踏な世界を
楽しんでいらっしゃるようです。
カズさんの存在や野球の大谷選手の二刀流などは
ほぼあり得ないとされていたことも実現可能と、
後に続く者に道を切り開いた偉業ですし、
開拓者がお二人のような人間性を持っていることが
より価値のあることではないかと思います。
それにしても隔週金曜日が毎週に感じてしまう、
慌ただしさだけは一丁前なこちらショボ二刀流。
(笑)
工場の仕事ではプラスチック素材の1つ、
塩化ビニール(通称塩ビ)を扱っております。
皆さんが”ビニール袋”と呼ぶものは実は結構
”ポリエチレン袋”だったりするのですが、
水道管や電線の被覆、タイルカーペットや壁紙などの
生活インフラや医療用チューブなど、様々な用途に
”変身”するなかなか優秀な素材です。
他のプラスチックは100%原油由来なのに対し
塩ビはざっくり言うと(原油7:3塩)なので、
石油依存云々という議論からすると、そもそも実は
優位性を持っていたりします。
(業界人の意見ですからね。)
そんな塩ビでも、昨年から1年間で4割以上の値上げ。
コンビナートでコスト削減の一翼を担う自慢の
自家発電装置の燃料が石炭を使用しており、
ロシア産石炭の禁輸という戦禍においては
それがかえって足かせとなってしまったり、
戦争がこんなところにも影を落としております。
100%石油由来の他のプラスチックは価格が一年で
倍かそれ以上というのも推して知るべしです。
そういう原料由来の製品がズラリ並ぶ
プラスチックのデパートといえば100均ショップ。
今の市況で価格維持しようとすれば、
その中間で誰かにしわ寄せが行く、
火を見るよりも明らかなことです。
少なくとも僕が仕事をしてきた約30年間で
この急激な値動きは経験のないものであり、
残念ながらどこかにしわ寄せが行くと、
そこが破綻してしまうレベル。
皆で負担(=値上げ)するしかありません。
一方、こんな局面だからこその工夫が生まれるのも
人間の歴史であり、知恵と言えましょう。
ジュエリーの歴史でも一時、
世界的に金が全く流通しない時期があり、少ない金を
如何に豪華に見せるか?という職人たちの工夫から
カンティーユという美しい金線技法が生まれ、
その繊細な美しさは当店でご案内している
フルハンドメイドジュエリーのルーツとも言えます。
従業員にはそんなことも考えて、とにかく
やってみようと”ハッパ”をかけております。
受け入れざるを得ない現状と、
それにただ甘んじないとあがいてみること、
新たな”なにか”を生み出す必要条件が揃っていると
ひそかに思ってはおりますが・・・
その道中は険し、後に振り返れば楽し?そんなもの。
さて、険しい道を切り開く勇者が現れるか、
鳴かぬなら・・・家康?秀吉?(信長はないかな)
上司風を吹かせる一方、
ベルカテナでも新たな試みに向けた一歩を
踏み出してみたところです。
いつかお知らせできるよう頑張ります。
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