2017年2月6日月曜日

真珠ができるまで②

(つづき)
核入れ後はしばらく湾内で養生します。
挿核は”手術”と呼ばれ、メスを入れ”異物”が
体内に入るのでリハビリのイメージでしょうか。

自然と向き合うどんな仕事にも共通している
かもしれませんが、恵みを享受するに見合う
労も必要とされ、雨が降れば山から栄養の素
が流れてくる一方、海水の上部が淡水層と
なるため、養殖かごの深さを絶えず微調整
するそうです。僕にはわかりませんでしたが
上から見ただけで淡水の層がどこまでか、
ご夫婦はわかると仰っていました。
貝やかごの付着物を掃除することも
ご夫婦と上村氏が、共通して微妙な笑みを
浮かべていたので、かえって大変さが
伝わってきました。(笑)
ご夫婦とは、挨拶も適当な笑顔も一切なく
久しぶりに『現場の流儀』に身を置き
集中して相手の呼吸に合わせる。
おかげさまでグッと短い時間で
中身の濃いお話しを伺えました。

その量に応じ深さの微調整をしたり、
貝や養殖かごの付着物を掃除するなどの
細かい作業が続けられます。
そしてリハビリ期間を経ていよいよ外洋へ...

お付き合いの中で真珠の善し悪しを区別する
上村氏の言葉を聞いたことがありません。
やはり生産者としてのお話しを伺い、
ほんの少しだけですが現場の空気に
触れることで、上村氏の真珠1粒1粒に対する
思いや重みを少し感じています。

様々な困難を乗り越えたアコヤ貝が果たして
どうなっているのか?
それでも、実は開けてみないとわかりません。
2/11、上村氏も、僕も、皆様と同じ気持ちで
1つ1つ浜揚げをしてまいります。

みなさんがどんな表情をされるか?
楽しみです!!

Good day!
Ted

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